どちらもお気の毒な季節の始まり

“面接ナシ”採用もある「就活戦線」最新事情
(デイリー新潮 4月7日(木)5時10分)


一張羅に身を包み、“御社を志望した理由は”なんて声を張り上げる。そんな光景は相変らずだが、昨今、採用で面接を課さない企業も出てきた。
会社説明会が今年は3月解禁となり、就活戦線真っ只中――。来春もどうやら売り手市場とあって各社は優秀な学生確保に鎬(しのぎ)を削る。
昨年から“面接ナシ”を宣言したのが人材サービスのビースタイル(東京・新宿)だ。
「旧来の面接では、学生さんも就活塾に通って入念な準備の上で作り込まれた答えを用意してくる。企業側も短時間で質問をして採用の可否をメールで伝えるだけ。互いのやり取りが形骸化していたのです」(広報部)
では、どんな形で志望者を見極めるのだろうか。
「職場体験などを通じて社員とのコミュニケーションに時間をかけます。勝負事が好きだという学生さんとは、社員がカードゲームのUNOの相手をしたり、実現しませんでしたが麻雀をする案もありました。お互いの素を見せ合い双方納得の上で採用に至るので、昨年の内定辞退者はゼロ。我が社始まって以来のことで手応えを感じています」(同)
“面接ナシ”“服装・髪型自由”をウリに、学生と企業を結ぶ採用プログラムもある。その名も「就活アウトロー採用」。主催者のNPO法人キャリア解放区代表理事の納富順一氏がいう。
「名前からヤンキー学生向けのプログラムと誤解されますが、集まるのは皆が揃って就活に励むことに疑問を感じる若者たち。ハリウッドでスタントマンの経験があったり海外を放浪したり、高学歴だけど遠回りした個性ある学生が多い。参加企業もアクセンチュアなどの外資からコンサル、IT、製薬会社など多種多様。会社側もナビサイトを通じて大量に学生を集める方法に疑問を感じているのです。ワークショップを経て最終的には採用担当者と肩肘張らず普段着でディベートして、価値観が共有できれば内定となります」
ゆれる就活戦線。銀行や商社はいつ? 
(「週刊新潮」2016年4月7日号 掲載)

飯の種がほしい、でも戦力にならないやつはいらない。
どっちの苦悩もわかるしなぁ。