初の生活習慣病用薬

エパデールOTC、薬食審分科会で承認了承−生活習慣病で初のスイッチOTC
薬事・食品衛生審議会の薬事分科会は19日、持田製薬高脂血症治療薬エパデールのスイッチOTC薬(医療用医薬品から一般用医薬品への転用)について、承認を了承した。患者に自覚症状の少ない生活習慣病領域でのスイッチOTCは、初めてとなる。
エパデールのスイッチOTC薬の効能効果は、「健康診断等で指摘された、境界領域の中性脂肪値の改善」。健康診断などで中性脂肪が正常値よりもやや高めの値(150mg/dL以上300mg/dL未満)の成人が対象で、1回1包、1日3回、食後すぐに服用する。販売に際して、持田製薬では薬剤師向けに研修会なども開くという。
一方、厚生労働省の担当者によると、薬事分科会ではエパデールのスイッチOTCに対し、中川俊男委員(日本医師会副会長)から懸念も示された。中川委員は、「生活習慣病で重要な食事・運動療法がおろそかになる」「一般用医薬品部会での決め方が強引」などと指摘し、「エパデールが通ったからといって、生活習慣病全般でスイッチOTCを推し進めていいわけではない」と強調したという。
生活習慣病分野でのスイッチOTCで検討の場
また中川委員は、生活習慣病分野でのスイッチOTCについて議論の場を設けるよう要望した。厚労省の担当者によると、これを受け、厚労省では生活習慣病分野でのスイッチOTCのあり方について、新たに検討の場を設ける予定だ。
生活習慣病分野のOTC薬の活用については2002年、厚労省一般用医薬品承認審査合理化等検討会が取りまとめた中間報告書で、「生活習慣病等の疾病に伴う症状発現の予防、生活の質の改善・向上等の分野についても、スイッチOTC薬の開発を積極的に進め、国民の選択肢を拡大することが望まれる」とされている。厚労省の担当者は、「この10年の間に、生活習慣病にさまざまな施策を打ち出している。そうした点も踏まえて検討を行う」としている。
(医療介護CBニュース - 12月19日(水)18時52分)

そのうち店頭に並ぶのか。