地球から出る布石

宇宙酔い」の仕組み解明へ…信州大
無重力でめまいなどを感じる「宇宙酔い」の仕組み解明を目指す信州大医学部の宇佐美真一教授(耳鼻咽喉科)らのグループが27日、米国最後のスペースシャトルアトランティス」で無重力状態で飼育した実験用ラットの耳の奥の内耳を分析、本格的な研究を始めると発表した。宇宙酔いに関する内耳の基礎的なデータは世界で唯一という。
宇宙酔いは、内耳の中で重力を感じる器官の前庭が無重力でバランスを保てず、吐き気やめまいなどを起こすとされるが、発症の詳しい仕組みは分かっていない。
宇佐美教授らは宇宙航空研究開発機構と共同で2001年に研究を始めた。09年から今年までの3回、スペースシャトル内の無重力空間で約2週間から3か月間飼育されたラット計23匹の内耳を入手。09、10年の前庭の細胞では、遺伝子のたんぱく質が活発に増減していることが分かった。増減について分析を進め、宇宙酔いに関係する遺伝子を解明する。
仕組みが分かれば、めまいや宇宙酔いに効く新薬の開発にもつながる可能性があるという。宇佐美教授は「宇宙に長期滞在する時代を前に、宇宙酔いの改善方法や、長期滞在が可能かどうかが分かり、通常のめまいの治療にも役立つのではないか」と期待している。
(読売新聞(ヨミドクター) - 7月28日(木)12時3分)

めまいは誰にでもある話なので、むしろそっちで期待してます。