たぶん空中分解する

<鴻海>新型パネルに巨額資金 シャープ買収決定
毎日新聞 3月31日(木)1時9分)

◇郭台銘会長「世界ナンバーワンの高みに再度戻したい」
シャープ買収を決めた台湾の鴻海(ホンハイ)精密工業は、技術力が高いシャープの液晶部門に成長資金を集中させ、新世代のスマートフォン向けパネルで事業拡大を目指す構えだ。一方で、今回の買収契約の見直しに伴い家電事業などに投じる資金は減額するなど、鴻海が目指すとするシャープの一体再生に疑問符が付く形となった。
シャープは主に液晶事業への過大な投資が原因で経営不振に陥ったが、鴻海はシャープの持つ技術力を高く評価している。シャープは近年、同事業への積極的な投資ができない状況にあったが、鴻海は豊富な資金を投資することで、「昔のような世界ナンバーワンの高みに再度戻したい」(郭台銘会長)と考えている。
鍵を握るのが、スマホ向けの高精細で省エネ性能の高い次世代パネルの有機ELの開発だ。米アップルは自社のスマホのiPhone(アイフォーン)に有機ELパネルを採用するとされており、鴻海は2018年のパネル納入を目指している。鴻海は、シャープの買収資金3888億円のうち、半分以上の2000億円を有機ELの技術開発や量産設備への投資に充てる計画だ。
鴻海はアップルなどから電子機器の受託製造を幅広く手掛け、売上高も14兆円超と巨大だ。材料の仕入れ量が多い上に販売先も幅広く、シャープは材料の調達コストの低減や新たな販路獲得を見込める。スマホ大手各社との交渉力強化も期待できる。
ただ、有機ELの開発では、韓国のサムスン電子やLGグループが先行しており、競争は激しい。シャープがどこまで追い上げを図ることができるかは不透明だ。
液晶以外では、鴻海は赤字続きの太陽電池を除き、家電や電子デバイス部門などを一体的に再生する方針を示している。だが、今回の出資額引き下げで、家電の投資額は450億円から400億円に減額されるなど、有機EL以外の事業の投資額は軒並み引き下げられた。また、赤字が長期間続く事業については、株主の利益も考え、再編や撤退も制限しないとする項目を契約内容に追加した。
これまでも苦戦が続いていた事業も多く、収益改善が進まなければ、切り離される可能性もある。シャープ社内には、「この1カ月の様子を見ていると、どうなるか分からない」(30代の男性社員)との不安も広がっており、鴻海がいかに優秀な人材のつなぎ留めを図るかも課題になりそうだ。

まあ、パネル事業だけ持っていかれてポイ、なのは明白でしょうな。