儲からない

老舗パチンコメーカーが破産
「CRうる星やつら」などで知られる中堅パチンコ機メーカーの奥村遊機名古屋市昭和区)が14日に名古屋地裁へ自己破産を申請し、破産手続き開始決定を受けたことが15日、分かった。負債総額は約50億6000万円。
同社は、1947年に創業した老舗。長年、パチンコ機の製造・販売事業を展開してきた。96年5月期には年間売上高が約335億7100万円あったが、昨年はその4割弱の約133億500万円までダウン。2期連続で大幅な欠損計上を余儀なくされ、苦しい資金繰りが続いていた。
この日、同社はホームページ上で破産手続き開始決定を報告。「クオリティーの高い機種の開発を積極的に推進するとともに、徹底した部材ロスの削減、経費の抑制に最善を尽くして参りましたが、当社の業績は悪化の一途を辿(たど)りました。これまで長い間当社をご支援いただいたにもかかわらず、このような結果となりましたことを心からおわび申し上げます」と述べた。
パチンコ業界は現在、厳しい生き残りの時代に入っている。パチンコ機メーカーによる業界団体の日本遊技機工業組合によると、95年には2900万人いたパチンコ人口が、2013年には970万人まで減少。最近はアニメ作品や芸能人をモチーフにした機種が多く、版権料などの費用が高騰。機種間での「勝ち組」と「負け組」の差が開いており、新機種の売れ行きがこれまで以上に企業の経営を左右する傾向があるという。
先月には、同じく中堅メーカーのマルホン(愛知県春日井市)が、名古屋地裁民事再生法の適用を申請した。奥村は堅実な経営で業界内では知られており、今回の事態に日本遊技機工業組合は「業界の中ではショックでインパクトを与える出来事です」と話していた。


奥村遊機 1947年に創業。名古屋市でパチンコ店「モナコ」を開業し、自店用に遊技機作りを始める。50年にパチンコ機の製造を開始し、57年6月に法人化。CR機が主体で、全国2か所に工場、12か所に営業所を持つ。主なヒット機に「ドリームW」「ドリームX」、「CRうる星やつら」「CR笑ゥせぇるすまん」など。
(スポーツ報知 4月16日(木)7時3分)

儲かってるイメージがあるけど、最近は違うのね。