微妙だなぁ

「自撮り」ブームに乗りたいデジタルカメラ 上手に撮れる機能充実、「もう1台」を狙う
最新機種も多く登場しているようで、液晶画面が撮影者のほうを向いて撮りやすく、画質がスマートフォンよりもいいのが特徴。デジタルカメラ市場は年々縮小しているが、果たして「自撮り」用が復活の起爆剤になるのだろうか――。
■デジカメ市場、ピークの3割程度にとどまる
「めちゃ格好いいなぁ」
「セクシーな美尻ですね! 素晴らしい!」
こんな声が寄せられているのは、女優の藤原紀香(43)さんのオフィシャルブログ。「尻尾ははえてないよ^_^」のタイトルで、セクシーなお尻の「自撮り」写真を公開。藤原さんは「selfカメラ棒を使って、撮ってみた」とコメント。後ろを振り返るようにして自撮りしたようで、見事なヒップラインを披露している。
いま、女性を中心に「自撮り」がブームだ。野村総合研究所の「ITナビゲーター 2015年版」によると、「自撮り」(Selfie)は2013年からブームで、英オックスフォード辞典のその年の「今年の言葉」に選ばれるほどの盛り上がりをみせたとしている。
2015年1月19日放送のワールド・ビジネス・サテライト(テレビ東京)では、中国・北京での自撮りブームを特集。韓国やインドなどでも流行っていて、最近では東京都内の観光スポットなどで、若い女性や外国人観光客が「自撮り」するシーンをよく見かけるようにもなった。
「自撮り」が流行する背景には、スマートフォンのカメラ機能の進化がある。画質や手ぶれ補正などができるようになり、また撮影後すぐに交流サイト(SNS)に投稿できる。写真をより多くの人と共有して楽しむというスタイルが浸透したことでもある。
「自撮り棒」と呼ばれる、自撮り用のアクセサリーが飛ぶように売れていて、最近はセルフタイマーを用いることを前提としたタイプと、グリップ内臓または本体とは別にあるリモコンで撮影するタイプが登場するなど、「自撮り棒」も進化している。
そんなスマートフォンの普及と自撮りの流行で、デジタルカメラ市場は誰でも簡単に撮れる、低価格のコンパクトタイプを中心に、規模が縮小している。
カメラ映像機器工業会によると、2014年1〜11月のデジタルカメラの総出荷台数は4018万台で、前年同期と比べて31.8%も減少。1億台超だったピークの2008年の3割程度にとどまっている。
■液晶画面の「180度チルト」機能が人気
そうしたなか、「しっかりとつくり込んだ写真」を撮って交流サイトに投稿したいというユーザーのニーズを取り込んだ、「自撮り」に適したデジタルカメラが好調だ。
上手に自撮りできる機能として、液晶画面を回転させて自分を見ながら撮影する(チルト)機能や画像処理を工夫して「美白」になる機能、Wi‐Fiを搭載してデジタルカメラからスマートフォンに画像をその場で転送できる機能を装備した。
これまでマイナスに作用していた「自撮り」を一転、プラスの、新たな機能として押し出したわけだ。
自撮り用デジタルカメラについて、家電大手のビックカメラは「自撮り用が発売されてまだ1年ほどなこともあって数字は出せませんが、売り上げの上位機種は『自撮り』機能のあるタイプです。売り場に特設コーナーを設けている店もありますし、売れています」と話す。
自撮り用を購入する人の多くがデジタルカメラをすでに保有していて、「もう1台」といって買っていくという。
なかでも、売れ筋は「RICOH THETA」(リコーイメージング)。撮影する人を取り囲む全天球イメージを1回で撮影できるのが特徴で、2014年11月14日に販売を開始したばかりの新モデルは、新たに動画撮影を可能にしている。
また、カシオの「EX‐ZR50」は画面と操作ボタンの全体が180度チルト(回転)するほか、通常のシャッターボタンとは別にフロントシャッターボタンを搭載しているため、無理なく「自撮り」できる。
パナソニックも、コンパクトでスタイリッシュなデザインで、自撮りに対応した180度チルト式液晶モニターを備えたミラーレス一眼カメラ「LUMIX DMC‐GF7W」を、2015年2月13日に発売する。
最近はコンパクトで軽量のミラーレス一眼レフが女性に人気で、それに自撮り機能が付いたのだから、期待は膨らむ。
カメラ映像機器工業会は、「自撮り用が売れ筋であることは認識していますし、市場が下落傾向にある中で、全体の売れ行きを下支えしている存在といえます」と話している。
J-CASTニュース 1月24日(土)17時30分)

さよですか。