取り戻せるか

イスラム国殺害脅迫 画像、焦って作った? 「残された時間多くない」専門家分析
日本エネルギー経済研究所中東研究センター副センター長・保坂修司氏
後藤健二さんの新たな画像と音声は、「イスラム国」が制作した可能性が高い。声明の中に後藤さんの妻の実名が入っており、これは日本のメディアも公表していなかった。イスラム国が後藤さんから直接聞き出した可能性がある。ただ声明の声が後藤さんのものであるかや、写真の遺体が湯川遥菜(はるな)さんのものであるかについては判断できない。
イスラム国はこうしたケースにおいて、彼らが理解できる言語で人質に話させるのが通例であり、声明が英語であっても不思議はない。イスラム国が用意した文章を後藤さんに読み上げさせた可能性はある。
イスラム国にはいくつかの公式メディア部門があるが、今回の画像は従来のように凝ったつくりではない。ある程度焦りがあったという印象だ。人質の殺害後すぐに制作、公開する必要があったためと思われる。シリアやイラクの支配地域ではなく、外部に素材を送って協力者が編集加工しているのかもしれない。
今回、イスラム国はヨルダンで収監中のサジダ・リシャウィ死刑囚の釈放へと要求を変更した。明確な期限は設定されていないが、残された時間はそれほど多くはないとみられる。
自爆テロを実行しようとしたリシャウィ死刑囚は、イスラム国にとって象徴的な存在ではあるが、組織にとってどの程度役割を果たすのか疑問だ。実利的な要求というよりも、彼らのイデオロギー上、ふさわしい人物を挙げたということだろう。
人質のうち1人を殺害して別の要求を突きつけるということを、当初から計画していた可能性もある。いずれにしても、自分たちの存在感を高めて注目を集めるのが最大の目標だろう。
イスラム法は、捕虜の釈放条件の一つに捕虜の交換を規定しており、イスラム国の要求が通れば後藤さんを釈放する可能性は十分にある。(談)
産経新聞 1月25日(日)20時12分)

簡単じゃない。
希望的観測では動けない。
まして、死刑囚は日本の手にない。