真のダウンロード元年

ハイレゾ、音楽市場に光明 情報量「CDの3〜7倍」
「CDより高音質」が売りのハイレゾ音源が注目を集めている。ミュージシャンも聴き手も納得の高音質配信データ。低迷する音楽産業の新たな収益源になるとの期待は高く、対応作品は増加の一途だ。ライブコンサートを楽しむ人が増えているのも、「臨場感」が味わえる音源の普及を後押ししている。
「聴き手と作り手が同じ音質で作品をわかり合える時代がやってきた」。音楽プロデューサーの小室哲哉さんは、昨今のハイレゾ人気を歓迎する。音の情報量はCDの3〜7倍で、「レコーディングスタジオの音そのものを届けられ、聴き手にいろんな音を感じてもらえる」。所属する音楽ユニット「TM NETWORK」の新作も12月にハイレゾ配信した。
音源はインターネットの専用サイトからパソコンなどにダウンロードする。1曲300〜500円。ハイレゾに対応した携帯型音楽プレーヤーやオーディオシステムを使えば、豊かな音を最大限に堪能できる。
2005年にオンキヨーの「e−onkyo music」が配信を始めた。当初はアップルのiTunes(アイチューンズ)人気の陰に隠れていたが、3万円を切る携帯プレーヤーやイヤホンなど低価格の対応機器も登場し、昨年ごろから「ハイレゾ元年」と呼ばれるほど普及が加速。現在ではソニー「mora」やビクターエンタテインメント「HD−Music」、「OTOTOY」などのサイトが競合する。
小室さんに限らず、作り手の支持は厚い。人気バンド「くるり」のボーカル岸田繁さんはツイッター上で「今後CDが市場の主力商品じゃなくなって、ハイレゾ配信になるならば、本気でそれを浸透させることをやりたい」と語る。
レコード会社も、新作・旧作のハイレゾ対応を急ぐ。ユニバーサルミュージックは今年、アルバム600作品をハイレゾ化。昨年比で約2倍増で、ジャズやクラシックのほか、宇多田ヒカルジョン・レノンなどポップスも推し進める。担当者は「売り上げが前年比400%増だ。音楽の聴き方はますますハイレゾ寄りになると予測され、今後数年間は成長が見込める」という。
朝日新聞デジタル 12月22日(月)4時24分)

もしかしたら、こいつが音楽そのものの閉塞感を打ち破ってくれるかもしれない。
なんでもいい。
CDがただの「プラスチック握手券」と化した今、何がきっかけでもいいから、まともな音楽の復活には期待したいんだ。