「そこまでやるか」と「当然だろう」

またもJで人種差別。横浜FMサポーターが川崎Fをバナナで挑発。浦和“無観客試合”の犠牲は無意味だったのか
■19歳の未成年サポーター。「無期限入場禁止」処分の報道も
23日に行われたJ1 第21節の横浜F・マリノス川崎フロンターレとの対戦中、マリノスサポーターがレナト選手に対してバナナを差し出すなどの人種差別行為をしたことが明らかになった。
このサポーターは19歳の未成年。本人の談や関係者の証言によると、昨年の天皇杯準決勝で川崎Fサポーターが、マリノスの対戦相手となる鳥栖に対して「激励」のバナナを差し入れしたことや、今年になっても川崎Fの大久保選手が「川崎バナナ」の販売をするなど、バナナにひっかけた「ネタ」が多いのを逆手にとってバナナをアピールして意趣返し(?)をしたということらしい。
マリノスは試合終了後の深夜近く、このサポーターから事情を聞き、バナナを持ち込んで川崎側にアピールする「挑発行為」があったことを報道陣の取材に対して認めた。
マリノスの嘉悦社長は現時点でこの行為を「人種差別と疑われる行為」としている。しかし、このような差別問題の議論では、「そういうつもりはなかった」というのは単なるエクスキューズにしかみなされない。
浦和の"JAPANESE ONLY"の横断幕であれだけの処分が下されたことを鑑みると、マリノス側の認識とは別に、この問題に関しては「欧州基準」を適用しているJリーグは、差別行為に対する制裁としてマリノスに対して運営責任を問う何らかの処分を下す可能性が高い。
なお、すでにこのサポーターをマリノスは「無期限入場禁止」処分にするとの報道もある。もちろん、これを決定するのはマリノスではなくJリーグなのであるが、昨今のサポーターへの処分の前例と差別行為という事態の重みを考えるとこのまま無期限入場禁止ということになるだろう。
■日本における人種・民族差別行為に対する自覚の欠如
なおバナナはこのサポーターの判断で持ち込まれた模様で、所属するサポーターグループやゴール裏のコアサポーターもこの行為を把握しておらず、逆にインターネットでこのことを知り、最初は否定していたものの、クラブ側が調査に乗り出した時点でやっと事実関係を把握したようだ。
一方、マリノスはネット上にバナナを振り上げているサポーターの写真が「拡散」されていたのを把握し、試合中に調査に乗り出していた。また浦和の差別横断幕問題以降、マリノスはサポーターに対して挑発行為の自粛や差別的行為がないように強く求めて続けてきた。
今回の対応の速さもこの「危機管理」に対するあらわれともいえるだろう。だが一部の人間の暴走を止めるのは難しかった。
浦和の"JAPANESE ONLY"の横断幕の問題は、先日もスイス・ジュネーブで開かれた国連の人種差別撤廃委員会でも取り上げられ、日本に蔓延しつつあるヘイトスピーチ問題のひとつとして厳しく批判されたばかりである。
また、国連のみならず、日本における人種・民族差別行為に対する自覚の欠如は、たびたび国際社会から指摘されていることである。サポーターの挑発合戦も試合の華という意見もある。が、この問題だけはもっと事の重大さを自覚したほうがよい。
最後に、筆者もひとりのマリノスサポーターとして、レナト選手や川崎フロンターレのサポーター、心ない行為に傷ついたり嫌な思いをした多くの方々にお詫びを申し上げたい。Jリーグには厳正な処置をお願いしたい。
フットボールチャンネル 8月24日(日)11時52分)

結論から言えば、「生贄の」浦和は何も生きなかったってこと。
「この程度で人種差別?」なのかもしれないが、ルールとして厳格適用されている以上、とにかくやらないを徹底する以外ないんじゃないのかな。
愚痴はスタジアム以外でってことで・・・。