買収失敗?

ファストリ、Jクルー買収交渉打ち切り―協議再開も
アパレルチェーン大手の米Jクルー・グループと、「ユニクロ」を展開するファーストリテイリングとの合併協議は打ち切られた。関係筋が18日明らかにした。この結果、世界的な巨大小売企業が生まれる見通しは後退した。
同筋によれば、ファーストリテイリングウォール・ストリート・ジャーナルなどが2月末に合併交渉を報じた直後、Jクルー経営陣と同社を保有する未公開株(PE)投資会社との話し合いから手を引いた。協議打ち切りの正確な理由は不明だが、関係者の何人かは、話し合いが公になったことが原因の一つになったという。
また、打ち切りは一時的なもので、双方がいずれ協議を再開する可能性もあるとしている。別の企業がJクルー買収に名乗りを上げることも考えられる。一方、今回の打ち切りでJクルー保有者が同社株を公開する可能性が高まった。保有者はファーストリテイリングとの話し合いで最大50億ドル(約5080億円)での売却を狙っていたという。
双方の協議は、Jクルーを保有する投資会社、TPGとレナード・グリーン・アンド・パートナーズ(LGP)が今年中にJクルーの新規株式公開(IPO)を実施する準備をしていた2月末に勢いを増した。このIPO計画ではゴールドマン・サックス・グループが初期の準備を行っている。
時価総額約370億ドル、2万3000人以上の従業員を抱えるファーストリテイリングは米国で、さらに最終的には世界で最大のアパレルチェーンとなる野心を抱いている。ユニクロはアジアで1200以上の店舗を運営しているが、米国の店舗はごく少数にとどまっている。ファーストリテイリングのある幹部は、米国の店舗数は最終的に数百になるとの見通しを示している。
PE投資会社はしばしば、保有企業のIPO計画を進めると同時に売却先を探すという、いわゆる並行プロセスを採用する。バイアウト企業(企業買収専門の企業)は通常、直ちに利益を得られるように、保有する企業を合併・買収(M&A)取引を通じて売却しようとする。IPOは売却制限や魅力的な価格で売るための時間が必要になるなど、複雑さを伴う。
TPGとLGP、Jクルーのミラード・ドレクスラー会長兼最高経営責任者(CEO)は2011年に、約28億ドルでJクルーを非公開化した。関係筋によると、株式市場が過去最高値近辺に上昇する中で、Jクルーの保有者は上昇局面が夏まで続くことを想定して、同社株公開の準備開始を決断したという。
ファーストリテイリング柳井正社長は以前からドレクスラー氏を称賛している。同氏は1995年から2002年までの間に同業の米ギャップのCEOとして売上高を44億5000万ドルから145億ドルにまで増やした実績がある。
ウォール・ストリート・ジャーナル 3月19日(水)11時12分)

企業買収はよくわからねぇ。