そのへんのひと

上原を米メディア絶賛「これは魔法なのか?」「いえ僕は普通の人間です」
レッドソックス上原浩治投手は28日(日本時間29日)、カージナルスとのワールドシリーズ第5戦でポストシーズン史上最多タイの7セーブ目を挙げた。チームはシリーズを3勝2敗とし、6年ぶり8度目のワールドチャンピオンに王手をかけた。
29日付の地元紙のボストン・ヘラルド紙(電子版)は、上原と同じ移籍1年目の04年に抑えとしてチームを86年ぶりのワールドチャンピオンに導いたキース・フォークの活躍になぞらえ、その快投をたたえた。
同紙は04年のポストシーズンでは11試合で1失点だったフォークを「事実上のプレーオフMVP」と表現。第5戦で2点リードの八回2死二塁から登板して完璧に抑えた上原について「彼がいなければ起こりえない」と絶賛。上原が、「これは魔法なのか?」と問いに「いえ。僕は普通の人間です」と答えたことも紹介した。
ここまでポストシーズン全15試合のうち、イニングまたぎ4試合を含む12試合に登板し、失点はわずか1。同紙はニエベス投手コーチの「彼はわれわれのマリアノ・リベラ(メジャー最多通算652セーブのヤンキースの抑え)だ。頼りになる。回復力の早さも信じられない」などのコメントも伝えた。
大リーグ公式サイトによると、ポストシーズン7セーブは過去に4人が記録。96年のウェッテランド(ヤンキース)、02年のパーシバル(エンゼルス)とネン(ジャイアンツ)、08年のリッジ(フィリーズ)といったメジャーを代表するクローザーが名を連ねる。
ワールドシリーズ第6戦は30日(日本時間31日)、戦いの場をボストンに移して行われる。上原がメジャーの歴史を塗り替えるか、注目だ。
(デイリースポーツ 10月29日(火)21時6分)

上原の牽制球に地元は大騒ぎ! 「忍者はさらに秘密兵器をもっていた」
ポストシーズン史上初という牽制(けんせい)球での試合終了となったワールドシリーズ第4戦(27日=日本時間28日)。レッドソックス上原浩治投手(38)が投げた牽制球の舞台裏は−。
4−2で2点リードの9回2死一塁。代走のウォンの重心が二塁方向にかかった瞬間、上原は一塁にストライクの牽制球。アウトが宣告されると、グラウンド上をピョンピョン跳ね回って劇的なゲームセットを喜んだ。日本人初の同シリーズでのセーブを記録し、対戦成績を2勝2敗とする貴重なプレーだった。
ボストンの地元メディアは、連日の劇的な結末に沸いている。前日の第3戦(26日)は走塁妨害で決勝点を奪われてのサヨナラ負けだっただけに、溜飲を下げる第4戦の結末。「忍者(上原)はさらに秘密兵器をもっていた」と大騒ぎだ。
テンポよく早めに勝負する上原は、あまり牽制球は投げないタイプ。メジャーでは、レンジャーズ時代の2011年に2度牽制で走者を刺した経験があるのみだ。ベンチ・コーチのトレイ・ロバロは、「上原の牽制球を最後に見たのは、あと3試合でシーズン終了というレギュラーシーズンの試合だったと思う。それから牽制球は投げていなかった」と振り返っている。
上原に大事なところで牽制球を投げるように試合前にすすめていたのもロバロ・コーチだった。
「彼の牽制の動きは非常に速く正確だ。ミーティングのとき、『ここぞと思う場面で思い切って一塁に投げてほしい』と上原には話していた」とボストンのスポーツ専門ラジオWEEIに打ち明けている。
敵地の大声援を一瞬で沈黙させた1球。勝負球を一塁に投げるとは、常勝軍団カージナルスも想像していなかったことだろう。
夕刊フジ 10月29日(火)16時56分)

痛快だねぇ(笑)