伝承

魚捕る新技術、30年間伝承=ザトウクジラ、仲間同士で―米東海岸で・英大学など
東海岸ボストン沖で夏を過ごすザトウクジラの集団では、主な餌がニシンからイカナゴ類に変わったことに応じて魚を捕らえる新たな技術が生み出され、仲間から仲間へ30年近く受け継がれていることが分かった。英セントアンドルーズ大などの研究チームが調査結果を米科学誌サイエンスに発表した。
ザトウクジラの雄は求愛などのために独特のパターンで声を出すことが知られ、「歌」と呼ばれる。研究チームは、歌と同様に魚を捕らえる技術も学習し合い、受け継がれているとみている。
ザトウクジラの集団はかつて、水深20〜25メートルでニシンの群れを取り巻くように泡を立て、群れをこの「泡の網」の中に密集させてから突っ込んで効率良く捕らえていた。
しかし、1980年ごろにニシンが激減する一方、海底に産卵するため集まるイカナゴ類が急増。80年に初めて、「泡の網」を作る前に尾で海面を1〜4回たたき、大きな音を立てる行動が観察された。これはイカナゴ類の群れを驚かせ、海底付近から引き離して密集させる効果があるのではないかと考えられている。
2007年まで27年間のホエールウオッチングによる目撃情報を分析したところ、尾で海面をたたく技術は母が子に教えるのではなく、成長したクジラ同士で教え合っていることが判明。87〜89年にもイカナゴ類が急増した時期があり、この技術の普及が進んで集団の4割まで広まっていた。 
時事通信 4月28日(日)15時43分)

へえ・・・
興味深い。