こちらは快挙寸前

G白星発進も…宮国は67年ぶり快挙ならず「悔しい」
セ・リーグ、巨人4−3広島、1回戦、巨人1勝、29日、東京ドーム)巨人先発の宮国は6回1/3を8安打3失点。20歳で開幕勝利となれば1946年の近藤貞雄以来67年ぶりの快挙だったが、2−2で迎えた七回に一死二、三塁のピンチを招いて無念の降板となった。試合は1点を追う七回裏二死二、三塁の好機で脇谷が右前2点適時打を放ち、逆転に成功。最後は4番手・山口が締めて逃げ切った。
満開での開幕とはいかなかった。降板する際には東京ドームに詰めかけたG党から温かい拍手を送られたが、ベンチに戻るとグッと唇をかんだ
「緊張しました。自分らしい投球ができずに悔しいですし、チームに申し訳ない気持ちです。」
開幕投手を任された宮国は、納得のいく一日にできなかった。一回から毎回走者を許す苦しい展開。大役のプレッシャーも影響したのか、いつも以上に慎重だった。「テンポを大事にしている」と常々話す右腕だが、かえってリズムを悪くしてしまった。七回一死二、三塁とピンチを広げたところで交代。イニングの途中、6回1/3を3失点で悔しい降板となった。
ワールド・ベースボール・クラシック(WBC)で内海、沢村、杉内の先発3人が約1カ月間チームを離れた。3人の疲労を考慮された上で回ってきた大役ではある。だが、オープン戦では4試合に登板し、3勝。防御率は12球団トップの0・47と十分に開幕投手に値する成績を残した。巨人では2リーグ制以降、1988年の桑田真澄(20歳0カ月)に次ぐ20歳11カ月での大役を任せた原監督の期待に応えられなかった。
先輩の気遣いに応えられなかった。試合前の練習中、グラウンドに沖縄音楽独特のリズムが響いた。いつもは洋楽やJポップなど、さまざまなジャンルが流れるが、ほとんどが宮国の地元のメロディー。選曲したのは内海。開幕投手を任された20歳の緊張を少しでも和らげようと、大役を3度経験している内海が、その重みを知っているからこその粋な計らいだった。気持ちよくマウンドに上がったが、結果に結びつかなかった。
打線の援護で敗戦投手は免れた。昨季は1完封を含む2勝、防御率0・96と得意としていた広島だったが、2013年の開幕戦は苦い思い出となった。
試合は三回にロペスの来日1号本塁打で1点先制。四回に2点を奪われたが、五回に村田が先発バリントンのスライダーを左翼席に運び同点とした。七回に1点を勝ち越されたが、直後に脇谷の右前2点適時打で逆転に成功し、マシソン−山口の継投で逃げ切った。
サンケイスポーツ 3月29日(金)20時55分)

ま、でも、試合に勝つのって大事なことよ。