ゴジラを超えたい

イチロー「寒くて…」シャンパン早々5分で切り上げ…無休決定戦へ
ア・リーグ地区シリーズ第5戦、ヤンキース3‐1オリオールズ」(12日、ニューヨーク)
すべて終盤までもつれた厳しい戦い。最終第5戦を制したイチローが安どの表情を浮かべた。
「最後まで苦しめられたチームにこうやって締めることができた。ほんとにすごいチームでしたね。」
公式戦でも最終戦まで地区優勝を争った敵を称える言葉が実感が込もった。
勝利を手繰り寄せたのはイチローだった。1-0の六回1死一塁。初球を右中間フェンスまで運んだ。点差を広げる適時二塁打。1安打ピッチングを続けていたエース、サバシアを援護した。
「しんどい日になるのは想像してましけど、終わるイメージはしてなかった。」
必勝を期して臨んだ試合だった。「なおさら勝たなきゃというのはあった」と言った理由は地元ファンにあった。
戦場を本拠地に移した第3戦。敵地でイチローが大ブーイングを受けた試合前の選手紹介で、敵をヤジる地元ファンはいなかった。“シカト”は相手を上から目線で見ている証拠。「ボルティモアのあの盛り上がりとはテンションが違ったのが、すごいなと思いました」。負けるわけにはいかなかった。
そのファンたちとは攻守交替時に“会話”を楽しんだ。声援を送る左翼席に向かってレフトの守備位置から何度もグラブで反応。「無視できないですから。毎回、バランスを保ちたいと思ってるんですけどねぇ」。八回に移った右翼でも同じく客席に感謝の気持ちを伝えた。
地区優勝決定時に続く2度目のシャンパンファイトはクラブハウスの半分を使っただけの小規模なもの。リーグ優勝決定戦が無休で始まることもあり、宴は約15分で終了した。「寒くて早々に引き上げました」。イチローも5分ほどで切り上げた。
苦しみながらの第1関門突破。しかし、喜びに浸っている暇はない。イチローたちが目指す最終ゴールはその先にある。
(デイリースポーツ - 10月13日(土)16時37分)

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