騒いだ割に惨敗らしい

アジア大会 中韓に金メダル数大敗、五輪に向け修正必要に
「これが現在のアジアの中での日本の実力だと認識しなければならない」
広州アジア大会最終日の27日、メーンプレスセンターで開かれた日本選手団の総括会見で、団長の市原則之・日本オリンピック委員会(JOC)専務理事は厳しい表情で語った。JOCは金メダル数の目標を「60個以上で、韓国を上回る」と掲げたが、中間段階で前回ドーハ大会の「50個を超えること」と下方修正。しかし、終わってみれば48個にとどまり、76個の韓国とも大差がついた。199個を獲得した中国をはじめとする大きな流れにのみ込まれた形だ。
市原団長は「中国だけでなく、ほかの国も外国人指導者を入れて力をつけてきたことも背景にある」と低迷の理由を挙げた。
ただ、今回の低迷は選手強化だけの問題ではない。他国の情報を分析する戦略面でも後手に回った。JOCは、各競技団体から出された目標に、「情報戦略チーム」による世界選手権や国際大会などの分析を加味して目標を定める。今回、チームがはじき出した金メダル数は「20台後半から60台前半」と大きな幅があった。
今のスポーツでは、勝ち上がってくる相手を予想し、その相手を丸裸にするぐらいの情報戦が重要視されている。今回もレスリング女子55キロ級で金メダルを獲得した吉田沙保里綜合警備保障)は、決勝までの間に初めて対戦する中国選手のビデオを見て研究したという。だが、情報戦略チームの一人は「韓国は有力と思っていた選手以外の金メダルが4割もあり、イランや台湾などの台頭は予想できなかった」と打ち明ける。また、情報戦略担当の勝田隆・選手団本部役員は「データだけに頼るやり方では限界がある。日本の『チーム』としての機能を集中させなければ、情報も取れなくなる」と危機感を持った。
JOCは今大会をロンドン五輪のシミュレーションと位置づけ、国もマルチサポート事業で情報戦略や選手の体調管理の面で支援してきた。それでも後手に回ったことで、市原団長は「戦略的な選手強化をしなければ、ロンドン五輪で好成績を収めることはできない」と語る。強化ポイントを探る上でも大事になる情報戦略から練り直さなければ、日本のスポーツは気づかぬうちに、世界やアジアから取り残される危険性もある。
毎日新聞 - 11月27日(土)21時1分)

ぜんぜんダメだったってことじゃん!