岡田ジャパン関連、とどめはこれ

【日本代表】韓国に惨敗!W杯を前に目を覆うリーダーシップの欠如
「スペイン人選手は最近、各クラブでリーダーシップを発揮するケースが多くなった。そのことが代表チームの強化につながったことは間違いない」
スペイン代表を2008年欧州王者に導いたルイス・アラゴネス監督は語っている。
「これまでも優れた選手はいたんだが、外国人選手の陰に隠れていた。しかし、シャビ(バルセロナ)、セスク(アーセナル)、フェルナンド・トーレス(リバプール)、ビジャ(バレンシア)、セナ(ビジャレアル)、カシージャス(レアル・マドリード)・・・彼らはクラブで試合を決められる選手に成長し、代表に集結した。だから、チームが強くなるのは当然のことだった」
アラゴネスの理論に基づけば、スペインの戴冠は不思議なことではない。
2010年5月24日、埼玉スタジアムで行われた日韓戦、0-2のスコア以上の差で勝利を収めた韓国には、優れたリーダーがいた。
パク・チソン(マンU)はさすがに格が違った。立ち上がり、ふわふわと落ち着かないゲームの流れを読み切ったのか、スイッチが入る。前半6分、敵陣でクリアボールを拾うや、長谷部を、今野を、いとも簡単に払いのけ、群がってくるディフェンダーを振り切り、低い弾道のシュートを左隅に叩き込んだ。海外のトップレベルで主力としてプレイするだけに、彼は勝負どころを心得ていた。
韓国サッカー界は今年のアジアチャンピオンズリーグのベスト4に4チームが残る強さを見せているが、日本戦のスタメンを見ると、「外国人助っ人」としてチームに在籍している選手が8人もいた。海を渡った選手たちは試合を決められる選手としての責任を背負い、戦っている。重圧の中で結果を残している彼らは、頼れるリーダーとして韓国代表に活力を与えていた。
一方の日本には、スタメンの海外組はわずか2人。国内のチームにあっても、真のリーダーと呼べる存在は何人いるのか。チーム力の違いはそこに如実に表れた。だがそれを選択したのは、日本の指揮官である。
岡田武史監督は、23人のワールドカップメンバーにJリーグのクラブのリーダーたちを選ばなかった。2009Jリーグ得点王の前田遼一、2009JリーグMVPの小笠原満男、今季ドイツから戻り、清水エスパルスの首位躍進をリードする小野伸二、今やFC東京のエースに成長した石川直宏・・・彼らはどういう理由だったのか、切り捨てられてしまった。結果、日本は韓国を前にまざまざと実力差を見せつけられた。
岡田監督は日韓戦の惨敗後、犬飼サッカー協会会長に進退伺いを立て、即座に却下されたと言うが、この事態は尋常ではない。何かがどこかでおかしくなった。それとも出発点が間違っていたのか。
「積み上げてきたものが消えてきている」
日韓戦後、日本のリーダーであるはずの中村俊輔は茫然自失の体で語っている。これまで日本が何を積み上げてきたのかはよくわからないが、もしそういったものがあるなら、それを守るのがリーダーの役目だろう。それが本田圭佑が起用された程度で消えてしまうような強さのことを指すなら、世界ではまったく通用しない。それは今もプレミアリーグで切磋琢磨しているパクの猛々しいプレイが、雄弁に物語っていた。日本も、長友は勇敢だったし、岡崎は孤軍奮闘し、長谷部は怯まなかった。しかし、相手を打ち負かす、その迫力がいまの日本には決定的に欠けている。
「最悪な結果ですけど、それでもポジティブにとらえなければならない」
本田のコメントに救いを求めるしかないのか。いずれにせよ、本番まで残された時間は少ない。


小宮良之●文 text by Komiya Yoshiyuki
スポルティーバ - 5月25日(火)13時23分配信)

ここで見えること。
彼が1998年フランス大会前にカズを切ったのと、各クラブのリーダーを選ばないこととは、何か似ている気がします。
言うなれば、「自分のマインドコントロールにかかる(かもしれない)従順な選手を選んだ」。
だとすれば、戦う前から負けは決まっています。
なぜなら、ピッチの上に監督はいませんから・・・。