トリノで黄金に輝け

高橋大輔、今季最高の得点 金メダリストら上回る
トリノフィギュアスケート世界選手権で見事に日本人男子初の金メダルを獲得した高橋大輔(24)=関大大学院=の得点は、257.70点(SP89.30、フリー168.40)だった。これは今季最高、バンクーバー冬季五輪の金、銀メダリストをも上回った。しかも世界大会史上初、4回転フリップに挑戦しての高得点は、五輪の4回転論争にも決着をつけた格好だ。
高橋はフリー演技の冒頭で、世界大会での男子史上初となる4回転フリップに挑戦。判定は回転不足だったが、こらえて着氷し、その後の演技につなげた。その後は3回転ジャンプをことごとく成功させ、終盤のトリプルアクセル(3回転半)もピタリと決めた。
加えて豊かな表現力と、トリノ大会を見越したようなイタリア映画「道」のテーマ曲でスタンドの観衆を巻き込み、手拍子に乗った演技で、会場はさながら、大輔劇場となった。結果、フリー演技の高橋の得点は168.40。バンクーバーで4回転に挑戦せずに無難な演技でライサチェク(米国)が出した最高点の167.37、4回転に挑んで敗れたプルシェンコの166.51を上回った。SPと合わせた合計点でも今季最高得点となり、トリノの演技をバンクーバーで実現できていれば、高橋は金メダルを獲得していた計算となる。
もちろん、五輪には独特のプレッシャーがあり、机上の計算通りにはいかない。現実に高橋はバンクーバーのフリーでは156.98、合計点247.23で3位に終わった。ただ、五輪本番を10点近く上回る得点を世界選手権の大舞台で出したところに、高橋の演技の価値はある。日本男子史上初の金メダルにも、「オリンピックのメンバーが全部そろっていたわけはないので、100%の満足とはいえない」と話した高橋。本当の悔しさを晴らすためには、4年後のソチまでこの日の演技のレベルを保ち、さらに進化しなくてはならない。
産経新聞 - 3月26日10時9分)

来年の東京で引退、見たいな事も言われていますが。
ソチまでは少なくとも見ていたいなぁ。