濃厚だと胃もたれするからじゃねぇか?

濃厚から“淡麗”へ!2010年はラーメン新時代が到来
“淡麗系”の流れをけん引した「アイバンラーメン」の「塩全部のせラーメン」(1100円)。丸鶏のうま味を抽出したスープと北海道産の魚介のWスープはハイレベル!
1年で約250の新ラーメン店が誕生する東京。このラーメン激戦地に2009年にオープンした店を、ブロガー、ラーメン評論家、編集部で独自調査を実施した。すると、驚きの結果が…! 全盛を極めた“濃厚”時代に代わり、ビジュアルはシンプルながら奥深いうま味だけを抜き出した“淡麗”を時代が求めていることが分かったのだ。
今回のランキングでは、なんと上位3位すべてが、淡麗系のラーメンで占められた。1位は、「塩らあめん」(750円)が看板メニューの「らあめん 元〜HAJIME〜」(蓮根)。トリガラの中でも“厚みのあるうま味”を抽出できる首ガラとモミジで清湯スープを作る。今年5月にオープンし、半年で行列店へと急成長した。そして、2位は淡麗の中でも醤油の代表格とも言える「煮干鰮らーめん 圓」(八王子)。3位は淡麗中華そばと呼ぶにふさわしい「西尾中華そば」(駒込)と続く。トップ10で見ても半数の5軒が淡麗系なのだ。
このランキングが示す通り、09年、ついに開花した“淡麗”ラーメン。“開花”というのは、この流れは突然発生ではなく、脈々と受け継がれてきた歴史があるためだ。そして現在、淡麗系の代表例といえるランキング上位店も、突然発生した異端児ではない。
フードジャーナリストのはんつ遠藤氏によると、「現在の淡麗の祖と言えば07年オープンの都立家政『麺や 七彩』」。濃厚魚介スープが全盛の時代に“体に優しい”をコンセプトにオープン。あっさり味でも人気が出ることを証明した。
一方で、08年に“淡麗系”の流れを引っ張ったのは「アイバンラーメン」(芦花公園)だ。メディアにも数多く登場した塩ラーメンは、素朴なほっとする味わいなのに“物足りなくない”という淡麗系の魅力を多くの人に知らしめた。その後は、せたが屋グループの「ラーメンゼロ」(目黒)などが続いた。そんな歴史を経て、“あっさりしているのにコク深い”ラーメンが“淡麗”という言葉と共に表舞台に躍り出たのだ。
1980年後半のトンコツブーム、1990年後半のダブルスープブームとご当地ラーメンブーム、2000年前半にはつけ麺ブーム到来で濃厚系が人気を独占し、2000年後半には濃厚の極みであるまぜそば油そばが台頭した。そして2009年、時代は“淡麗”へ。東京でも最新トレンドだが、2010年には全国に旋風を巻き起こすことは間違いない!
東京ウォーカー - 12月26日(土) 9時55分)

ラーメンって、ホント、あの手この手で、衰えないよね。