ぼやきも後ろ向き

ノムさん崖っ縁…「監督失格だな 解任されて当然」
楽天1―3日本ハム】野村楽天が崖っ縁に立たされた。22日、エース岩隈久志投手(28)を立てながら、日本ハムに1―3の逆転負け。打線が14残塁の拙攻とフラストレーションがたまる展開で、アドバンテージを含めて0勝3敗となった。今季限りで退任する野村克也監督(74)にとって、ラストゲームとなってしまうのか――。23日に先発する田中将大投手(20)にすべてを託して巻き返しを狙う。
帰りのバスに向かう背中は丸まっていた。「きょうのぼやきは終わり。以上」。野村監督は会見の席を立つと「きょうは、みんなと一緒にいない方がいい。ぼやきが止まんないからだよ…」。追いすがる報道陣に冗談めかして浮かべた笑みは、寂しげだった。
10安打も毎回の14残塁。得点は4回、セギノールのソロだけ。打線がつながらずに連敗。4番・山崎武のブレーキが響いた。すべて走者を置いて打席に入った。同点の7回は、目の前で鉄平が敬遠されて勝負される屈辱も左飛に倒れた。直後、岩隈が同じ敬遠策で勝負した日本ハムの4番・高橋に決勝打を浴びたとあり「4番の差が出た。すまないな、みんなに」と主砲は肩を落とした。
ただ、指揮官がぼやいたのは打線全体の未成熟さ。「向こうはカウントが有利になると逆方向を向いて打つ。うちのやつらは有利になると引っ張りまくる。うちは1番から9番までやっていることが4番なんだ。そういうところから違うんですよ」。2点を追う8回無死満塁の絶好機で代打・憲史が一ゴロ、藤井が三ゴロ、高須が空振り三振。この場面がすべてを物語っていた。前日は逆転サヨナラ満塁弾を被弾。この日も7回に満塁から高橋に痛打された。一方でこちらは満塁機を生かせない。勝負の流れをつかめるはずもなかった。
攻撃だけではない。指揮官が嘆いたのは7回に勝ち越された場面。直前の1死走者なしから、金子誠に三塁線を抜かれて二塁打とした。「同点の7回、守る方はどうする?金子の当たりだよ。キャンパス(三塁ベース際)を固めるのが普通だよ。草野も気づかない。コーチも気づかない。がら空きじゃん。そこから始まったんだよ」。長打だけは避けなければいけない場面。「セオリー通りやれない。誰でもできることができなかった。そんなところで墓穴掘ってる。監督失格だな。4年やって教育ができない。解任されて当然でしょ」。考える野球を掲げたプロ野球人生の瀬戸際で、攻守にポリシーを貫けなかったことを悔やんだ。
23日は愛弟子・田中が先発する。監督生活24年目の終着駅は札幌なのか。「きのうで終わってるじゃん、もう。マー君?フッ」。口ではそう言うが、心の中では…。あきらめを装って、最後まであがき続けるのが野村監督の野球への執着心だ。
スポニチアネックス - 10月23日7時1分)

今日は勝たないとおもろないやろ。