王国は蘇ったのか

<サッカー>ブラジル優勝…2大会連続3度目 コンフェデ杯
サッカーのコンフェデレーションズカップ南アフリカ大会は最終日の28日、当地のエリスパーク競技場で決勝が行われ、南米代表のブラジルが北中米カリブ海代表の米国に3−2で逆転勝ちし、2大会連続3度目の優勝を飾った。
ブラジルは前半、米国に2点をリードされたが、後半にFWルイスファビアーノの連続得点で追いつき、39分に右CKからDFルシオが頭で押し込んで勝ち越した。
ルステンブルクでは3位決定戦が行われ、欧州代表のスペインが開催国の南アフリカを延長戦の末、3−2で振り切った。

 
○…米国がFIFA主催の主要大会で各年代を通じて初の優勝を、あと一歩で逃した。
ブラジルのサイドバックが攻め上がった際のカウンターなど、相手の戦術をよく研究した末の速攻が効果的だった。前半27分には自陣深くから反撃に転じ、ドノバンとデービスの俊足コンビで追加点。準決勝でスペインを破った勢いそのままに奮闘した。だが、後半に入ってからはブラジルの波状攻撃に守勢を強いられ逆転負け。ブラッドリー監督は「失望と誇りが入り交じった気持ちだ」と話した。


◇ブラジル、底力みせての頂点
絶望的にも思えた2点差をはね返したブラジル。「決してあきらめないことが勝利につながった」とドゥンガ監督は言うが、それを実行できる底力を見せての頂点だった。
前半は煮え切らない時間が続いた。DF陣は米国のクロスに対応が遅れて先制を許し、続いてカウンターから2失点目。攻撃陣は、コンパクトな守備陣形を保って球際に厳しい米国の前にスピードをそがれ、ことごとく網にかかった。
だが、「ハーフタイムで位置取りなどを修正した。早めに点を返し、ペースを取り戻そうと話した」(ドゥンガ監督)として臨んだ後半に本来の姿を取り戻した。開始約40秒。ルイスファビアーノが後方からのパスを鋭く反転した見事な個人技でのゴールで反撃を開始。22分には2列目の右へエラノを投入し、長く正確なパスで米国の守備を揺さぶることでチームは落ち着きを取り戻した。
29分にはカカが左サイドを突破し、折り返しをロビーニョがシュート。枠にはじかれたところをルイスファビアーノが頭で押し込んで同点にした。39分にはエラノの右CKからルシオがDFに競り勝ち、逆転の3点目を挙げた。
厳しい状態でも、流れを自ら取り戻す強さを示したブラジル。来年のワールドカップに向け、大会最優秀選手に選ばれたカカは「これからも勝ち続け、来年は真の世界一になりたい」と宣言した。
毎日新聞 - 6月29日7時29分)

落日の王国ではなかったことは証明できたが、それでもワールドカップを取り戻さない限り、真の「王国」奪還とはいえないところがね・・・