金は、あるところにはある

買い物とことんサポート 百貨店コンシェルジュ人気
■複数ブランドを一緒に/就活メークも/季節ごとの提案
「お買い物を、とことんお手伝いします」。大阪の百貨店で、衣服のコーディネートを中心にきめ細かく買い物をサポートする「コンシェルジュ」が評判だ。景気後退で百貨店の売り上げは低迷しているが、「じっくり品定めしてよい物を買いたい」との消費者心理は強い。豊富なブランド情報と商品知識を駆使するコンシェルジュによる百貨店ならではのサービスの充実で集客力回復を狙う。
コンシェルジュ(concierge)」はフランス語で「アパルトマン(共同住宅)の管理人」の意味。ホテルでは、宿泊者の求めに応じるサービス係を指す。百貨店でも最近、買い物を幅広くサポートするスタッフの名称として使われ始めた。
「定番しかないとあきらめかけたが、かわいいピンクのドレスが見つかった」。大丸梅田店大阪市北区)で29日、結婚式の2次会用に個性的なドレスを探していた30代の女性。同店のコンシェルジュである「ファッションナビゲーター」のサポートで希望通りの品物が購入した。
「ファッションナビゲーター」は平成19年にスタート。女性スタッフ5人が専任で担当し、複数のブランドを一緒に見て歩き、好みに合う商品を探す。6階のデスクで無料で受け付けるほか電話予約も可能。依頼者の95%が女性で月約200件の依頼があるという。
スタッフの能田美香さんは「いろいろなブランドをみて回りたいのが女性の心理。『納得のいく買い物ができる』とリピーターも増えている」という。
在阪百貨店で「コンシェルジュ」を、いち早く取り入れたのは高島屋大阪店(同市中央区)。平成14年、販売員1人を「ローズアテンダント」に任命し、婦人服売り場の案内を始めた。17年からは「全館コンシェルジュ」としてサービスを拡大。現在は8人のスタッフがおり、就職活動に臨む女性にスーツからバッグ、メークまで提案することもある。
阪急百貨店梅田本店(同市北区)では、昨年2月オープンした紳士服専門館「メンズ館」で、会員制の「パーソナルショッピングサービス」を導入。「おしゃれしたいが、一人では自信がない」という男性でも、年会費3000円で季節ごとのファッションのアドバイスを受けられる。
スタッフは7人で、本店の紳士服売り場を10年以上経験したベテランも多い。「自分好みのスタイルを見つけることができるので、計画的に買い物に来るお客さんが増えている」とスタッフの原田郁子さん。会員数は順調に伸び、約600人に達しているという。
不況でスーパーや専門店では消費者の低価格志向が進むが、百貨店コンシェルジュは「楽しい買い物をしたい」という欲求に積極的に応えることで、顧客の評価を高めている。
産経新聞 - 1月31日15時55分)

結局のところ、費用対効果が高ければ、それなりのものでも金は払うと思う。
そのバランスがおかしかった、ということじゃないだろうか。