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清志郎に届け!櫻井和寿つま恋で大合唱
Mr.Childrenの櫻井和寿(38)と音楽プロデューサー、小林武史(49)が主催する野外ライブ「ap bank fes’08」が21日、静岡・掛川市つま恋でファイナルを迎えた。この日はロック歌手の忌野清志郎(57)が左腸骨へのがん転移が発覚したため欠場したが、櫻井はそんな清志郎のために「みんなで(清志郎の曲を)歌いましょう!」と提案。2万7000人の大合唱を、病床の清志郎に届けた。
本来、清志郎と2人で歌うはずだったRCサクセション時代の名曲「スローバラード」を、櫻井は静かに1人で歌い出した。
隣に清志郎はいない。悲しそうな櫻井の表情、歌声を、観客は黙って聴いていた。2年前も喉頭(こうとう)がんの治療で同フェスを欠場した清志郎との共演を、櫻井が誰よりも楽しみにしていたと知っていたからだ。
そんな櫻井が、清志郎のためにできることを考え導き出した答えが、会場の観客みんなで清志郎の曲を歌い、病床にある清志郎のハートに響かせることだ。
2年前は出演歌手が代わりに清志郎の曲を歌った。だが、今回は「多分、どんなにうまいシンガーが歌っても、清志郎さんには追いつかないし、清志郎さんの特別な声なので」と却下。
櫻井は「例えば、僕が歌うより、みんなの頭の中、心の中に響いている清志郎さんの声が最も清志郎さんに近い声だと思う」と呼びかけ、「今度こそ、清志郎さんがこのステージで歌ってくれることを願いつつ、みんなでやりましょう!」と提案。ファンが掲げた「BANKBAND(櫻井、小林らで結成したユニット)の演奏 清志郎さんに届け」のプラカードに、「すごいうれしいんだ、あれ」と目を細めると、RCサクセションの曲「雨あがりの夜空に」を演奏し始めた。
大型ビジョンに歌詞を写し、自身も歌いながら、交互にマイクを客席に向ける櫻井。そんな思いに答え、拳を上げて♪いつものように、キメて〜と、大合唱するファンたち。最後は、櫻井が「忌野清志郎〜、大きな拍手を!」と、まるでステージ上に清志郎がいるかのように締めると、客席からは盛大な拍手がわき起こった。
真夏の野外会場に響いた2万7000人の心のこもった歌声は、きっと病床の清志郎に届いたに違いない。
サンケイスポーツ - 7月22日8時2分)

ぜひ、来年apのステージにその名がありますように。