円が急激にヒートする
東京外為市場・17日=ドル112円半ば、一時1年2カ月ぶり円高水準を更新
ドル/円 ユーロ/ドル ユーロ/円
17時現在 112.52/57 1.3410/15 150.83/93
正午現在 113.10/15 1.3413/18 151.77/84
9時現在 113.70/75 1.3428/33 152.71/78
前日東京17時 116.05/10 1.3437/42 155.94/01
前日NY17時 114.39/44 1.3419/21 152.83/93
午後5時過ぎのドル/円は、前日ニューヨーク市場の午後5時時点から2円近い円高が進み、112円半ばで取引されている。米サブプライムモーゲージ(信用度の低い借り手向け住宅融資)問題を警戒したリスク回避の動きがこの日も続き、ドル/円は一時111.60円まで下落。2006年6月以来、1年2カ月ぶり円高水準を更新した。
外為市場ではこの日も円高が進んだ。米サブプライム問題への警戒感がくすぶる中、海外ファンドを中心とする円の買い仕掛けが強まった。日経平均株価が前日比800円を超える大幅安となったことも手掛かりとなり、ドル/円は夕方の取引で前日海外市場の安値を割り込んで下落した。
円買いは他通貨でも強まり、ユーロ/円は朝方の153円後半から一時149.25円まで4円半下落。2006年11月以来、9カ月ぶり円高水準をつけた。英ポンド/円も同227円半ばから219円前半まで8円、豪ドル/円は91円半ばから85円後半まで6円、NZドル/円は80円前半から74円前半へ6円の大幅な円高が進んだ。ロイターデータでは英ポンド/円とNZドル/円は11カ月ぶり、豪ドル/円は1年1カ月ぶり円高水準を更新している。
この日の取引で目立ったのは、海外ファンドなどのまとまった売り買い。「海外勢の独壇場だ。国内勢の取引はあまりなく、短期的な売買がかなりの規模で繰り広げられた」(都銀)という。
市場では、サブプライム問題を手掛かりとする円高はしばらく続くとの見方が大勢だ。
きょうの海外市場でも円買いが強まる可能性を指摘する声も出ている。ドル/円の下値めどは2006年5月安値108.97円とみる向きが多い。
個人投資家も、急速な円高に伴い外為証拠金取引の持ち高を減らしている。東京金融先物取引所がまとめたドル/円の1日の建玉数(午前6時55分から翌5時55分)は、14日14万1719枚、15日13万6354枚、16日9万2207枚だった。個人投資家は、特に15日から16日までの1日で4万枚以上のポジションを手放したといい、こうした主要通貨売り/円買いが円高に作用している。
(ロイター - 2007年8月17日(金)18:00)
急激な円高は、どうですかね・・・。