考えない正義漢より、考える遊び人に

「もしかしなくても、当代ナンバーワングループ、Mr.Children!」と、アナウンスとともに登場。
そのとき、登場前に流れる各グループの紹介キャッチコピーが、これ。
ミスチルap bank fesの返礼以外の目的で、何ゆえにこういったステージにあがるのか。
PA、演出、すべて他者のフォーマットで何をするか。
小林武史のいないところで何をするのか、ものすごく興味があった。


結論から言えば、昨年のドームツアーの代償はあまりにも大きかった。
バンドとしての演奏状態は、とてもいい状態にある。
だけども、肝心の「歌いたいこと」が、今の彼らにはない。
より正確に言えば、「あれ以上のことを、いまさら何を言えという?」と言ったほうが正しいのかもしれない。
従って、バンドとしては、あの活動休止期間よりもはるかに深刻な危機的状況にあると思う。


今回のセットリストを見る限り、客にこびる気はまったくないのだろう。
盛り上げようというスタンスの選曲ではなさそうだし、実際ミスチルファン以外はあまりにも攻撃的な選曲にあっけにとられていたような感がある。
フェスの真意を理解した上での参戦だと思うので、自分たちのメッセージという形で、やっぱり何順もしてこの選曲にしたと思うのだが・・・
自分たちのファン以外相手、ということを考えると、結果的に空気がしらー・・・っとしてしまったわけで、「放つ相手を間違えてやしないかい?」という感想になってしまう。


ただ、「盛り上げよう」コーナーで、おっさんの言った一言「我々がやることといったら、これしかないでしょう」と前置きした上で放った「奇跡の地球(ほし)」が、ap bank fesの本当の完結であり、隠された「夢人島」の真意である以上、「間違いではないが正解ではない」としか言いようがないもんな・・・
実際、この夏2度も聞くことになるとは思っていなかったコレは、すばらしかったもんね。


●セットリスト
1 未来
2 イノセントワールド
3 ほころび
4 sign
5 終わりなき旅
6 Worlds end
7 箒星