語り継がれる存在

イチロー、米球界の「偉大な数字」到達 至高の存在へ
朝日新聞デジタル 8月9日(火)7時17分)


イチローが、大リーグで初安打を放ったのは27歳のときだ。
3千本を記録した過去29選手の多くが、20歳前後で大リーグデビューを飾り、最も遅くても23歳のウェード・ボッグス。2001年、マリナーズにいたイチローの新人当時を知る元監督のルー・ピネラはいう。「2千安打に届けば、素晴らしいと思っていた」
イチローの42歳での大台到達は、リッキー・ヘンダーソンと並ぶ歴代で2番目の高齢だ。しかし、プレー年数でいえば、わずか16シーズン。ピート・ローズと並ぶ史上最速ペースになる。外国出身は4人目だが、他のプロリーグを経験した選手はイチローしかいない。
パワーが好まれがちな大リーグの中で、広角に打ち分ける打撃技術とスピードで勝負してきた。通算の盗塁数は、507個(歴代35位)。米球界で「偉大な数字」とされる3千安打と500盗塁を記録した選手は、100年を超える大リーグでも、イチローを含めて7人しかいない。
史上最高の打者の定義とは何か。人それぞれに意見はあるだろうが、監督として歴代3位の通算2728勝を誇るトニー・ラルーサは語る。「史上最高の打者とは、その議論が起きたときに、候補の中に名前が挙がる選手のことをいう。イチローの名前は、当然そこに入っている」
ア・リーグ最優秀選手1回、首位打者2回、大リーグ記録となる年間最多262安打、前人未到の10年連続の年間200安打。記録と記憶とともに、ファンの間で永久に語り継がれていく存在になったのは間違いない。

すごいとしか言いようがない。
同時代で目撃できていることに、感謝。