札幌ドームは死活問題のはずなのに

日本ハム新球場構想 愛着ある場所/階段多すぎる/街が元気に ファンに困惑や期待
北海道新聞 5月25日(水)7時30分)


プロ野球北海道日本ハムが新球場を建設し、札幌市豊平区の札幌ドームから本拠地移転を検討していることが明らかになり、ファンに驚きと困惑が広がった。札幌ドームに愛着はあるものの、「新球場が今より便利になるなら」との期待感も入り交じる。移転候補地の住民からは歓迎の声が上がった。
■移転候補地は歓迎ムード
「ここで道を開いたのだから、この場所で頑張ってほしい」。24日夜、札幌ドームで試合を観戦していた札幌市豊平区のアルバイト従業員牧舜二さん(77)は、新球場建設に反対だと話した。本拠地移転後からドームに通い声援を送ってきたといい、「妻や孫と一緒に観戦に来た思い出の場所なのに」と心配する。
北海道日本ハムファイターズスマイル後援会の荒木香菜会長(31)=恵庭市=は、通い慣れたドームへの愛着があるとしながらも、「『ドームは階段が多すぎて行けない』という高齢の会員もいる。新しい球場なら問題を改善できるというなら、移転の余地もあるのかも」と複雑な表情だ。
年に15回以上、足を運ぶ札幌市東区の自営業奥寺健広(たてひろ)さん(66)は新球場に賛成する。「ドーム周辺は飲食店が少なく、試合後に他のファンとゲームの余韻を楽しむこともできない。もっと店が多く交通も便利な場所に」と期待を込めた。
ドーム周辺の商業者にとって新球場建設は大きな痛手になる。「ラーメン屋 福八」は日ハム北海道移転と同じ2004年にドームそばで開店。ファンが集う店として知られ、店主の久保田信子さん(69)は「日ハムがいないドームの前で営業するなんて考えられない」と不安げに話した。
逆に歓迎ムードなのが移転候補地だ。その一つに挙がる真駒内地区で青果店を営む長谷川葉子さん(60)は「新球場ができたら店も増えて街に元気が出る」と波及効果に期待する。北広島市内の後援会「北広島ファイターズクラブ」の谷口博之会長(54)は、きたひろしま総合運動公園予定地が候補に挙がっていることについて「報道で知って驚いたが北広島は札幌や新千歳空港からも近い。何とか市内に新球場を」と夢を膨らませた。
新球場の実現性はまだ不透明だ。日ハムファンで知られるコラムニスト、えのきどいちろうさんは「公共交通や地域経済も考えたグランドデザインが必要。簡単に進む話ではない」とした上で、「トイレや食事を含めて快適性が向上し、イベントを展開しやすい新球場ならリピート率も上がる」と指摘した。

札幌ドームがだめなんじゃなくて、周辺の商業施設やら、球場の雰囲気やら、その辺を再考するのが先決だと思うのね。
こういっちゃなんだが、ナゴヤドームがそれほどドラゴンズ色が強いかと言えばそうでもないし。