試み

三越伊勢丹、元日・2日、初売らず 一部店舗で3日から
産経新聞 12月30日(水)7時55分)


■「負担軽減」注目集める試み
新春の初売りは多くの客が集まる書き入れ時。近年は元旦から営業するショッピングセンターやアウトレットモールが増加しているが、百貨店最大手の三越伊勢丹ホールディングス(HD)は、伊勢丹新宿本店や銀座三越など首都圏8店舗で新年の元日と2日を休業し、3日に初売りを行う。ワークライフバランス(仕事と生活の調和)を重視する流れのなか、この試みに注目が集まっている。

                  ◇

「(繁忙期に)売上増よりも我々テナント社員の労働環境改善を重視して頂いたものと感謝致します」
12月上旬、単文投稿サイト「ツイッター」にこんなつぶやきがアップされた。書き込んだのは三越伊勢丹に出店する洋菓子店だ。
三越伊勢丹HDの初売り日変更は9月に発表されていたが、ツイートをきっかけに情報は一気に拡散。ネット上では「何でも24時間365日が求められる世の中がおかしい」といった賛同や、「毎年2日は家族で伊勢丹の初売りに行くのが恒例行事だったのに…」と残念がる声などが次々と書き込まれ、その是非をめぐり“論戦”が展開された。
平成元年以降、小売業界で休業日数や営業時間の規制緩和が進み、元日から初売りを始める店舗が増加した。苦境に立たされた百貨店も、売り上げを伸ばそうと初売り日を前倒しして応戦してきた。そごう・西武は全店で年中無休、高島屋と大丸松坂屋、京王、小田急百貨店なども原則として休みは元日だけとしている。
初売りを3日に遅らせることについて、三越伊勢丹HDの担当者は「従業員の負担を軽減し、接客の質の向上を図ることが目的」と説明。無理な労働は従業員の体力的、精神的余裕をなくし、サービス低下を招くとした上で「初売りを通じて、正月の伝統習慣を見直すきっかけづくりや、家族とのだんらんを提案するのも百貨店の役割だ」と意図を説明している。
“横並び主義”とされる百貨店業界では異例の取り組みで、2日を休業日にすることで、売り上げは数億〜数十億円落ちるとする試算もある。博報堂生活総合研究所の上席研究員、夏山明美さん(51)は「従業員を大切にする企業の姿勢が伝わり、優秀な人材確保にもつながる」と評価。「従業員自身のプライベートが充実すれば、生活者の目線に立った提案ができるようになり、仕事への意欲や原動力も高まるなど、好循環が起きることが期待できる」と話している。

案外デメリットも大きいのかもしれない。
個人的にデパートの初売り3日というのは歓迎します。
別に、百貨店はイオンのようなSCとは違うわけだから、むしろこれを機会に差別化をはかるのはありなのでは。