二酸化炭素対策にはいいけど

富士山で「地下水エアコン」 世界遺産センターに仰天構想浮上
世界文化遺産、富士山の保存管理や情報提供の拠点として平成28年度の開館を目指して設計が進められている「富士山世界遺産センター(仮称)」(静岡県富士宮市宮町)に、富士山麓の地下水を利用した空調設備「地下水エアコン」が導入されることがわかった。静岡県では、高効率の空調設備により、センターの年間の空調からの二酸化炭素(CO2)排出量を通常の空調に比べて約52%減らし、年間の空調エネルギーの約75%を再生可能エネルギーでまかなう方針だ。
センターに導入予定の地下水エアコンは、センター地下を流れる富士山湧水を活用。この湧水は年間を通して水温が一定で、既存の井戸からくみ上げたものを熱交換してエアコンに利用後、センター近くを流れる神田川に排出する。地下水エアコンは井戸の掘削や排水設備の設置に費用がかかることがネックだったが、既存の井戸を利用するため、1メートル当たり2万円ほどかかる掘削工事費用がかからないという。センターは、地下水エアコンのほかにも、廃材などを固めて作る木質ペレットを燃料にしたボイラーなどの省エネ空調を備えている。
県は、こうしたセンターの省エネ空調について、来年度の環境省補助金事業「先導的『低炭素・循環・自然共生』地域創出事業」の活用に向けて、同省環境計画課と協議を進めている。申請が同省から認可されれば、計画している空調設備費用の半分約1億5千万円を補助金でまかなえるという。県は、地域のシンボルとなるセンターへの富士山エアコン導入により、富士山麓一帯への地下水熱利用システムの普及を図る考えだ。
センターの設計コンセプトは「富士の水の循環と反映」で、来年度から着工。28年度中の開館を目指している。延べ床面積は4200平方メートルで、展示室や映像シアター、多目的ホールなどを備えており、来場者は、富士登山に見立てた全長200メートルのらせん状の階段を上りながら展示を見学できる。総工費は約40億円を見込んでいる。
(産経新聞 3月29日(日)15時30分)

水脈への影響とか、そっちに不安を残さなければいいな、と思いますけどね。