なぜこんなに増えたのか

琵琶湖の「厄介者」大発生…レガッタ大会も延期
滋賀県の琵琶湖で外来種水草「コカナダモ」が過去に例がないほど大量発生している。
◆南湖に集中 
プレジャーボートや漁船のスクリューにも絡まりかねない厄介者。夏場に成長すると切れて漂い、流れ着いた場所でさらに増える。今年は「南湖」と呼ばれる琵琶湖大橋南側で目立ち、県の調査では、水草の平均の背丈は1・5メートルと、昨年(0・8メートル)の2倍近くに達している。
影響は深刻だ。滋賀県漁連によると、港から船を出せなかったり、ウナギ漁に使う仕掛けを入れられなかったりするケースが続出。担当者は「漁業者も4月から自主的に除去に取り組んでいるが、太刀打ちできない量」と話す。
コース内に水草が流れ込んだ大津市の県立琵琶湖漕艇場では、7月19日に予定していた国体近畿ブロック大会のレガッタが除去作業のため1週間延期。同20、27日のカヌー大会も水草が邪魔でレーンを区切るブイを設置できなかった。
消防艇や警察の警備艇の艇庫がある大津港の東側にも密集。船の冷却水取り入れ口に詰まって救助出動が遅れる恐れもあり、市消防局の担当者は「除去や船の整備に手間がかかる」と悲鳴を上げる。
南西岸の市柳が崎浄水場では8月上旬に「水道水からにおいがする」との苦情が100件近く相次ぎ、市は浄化処理のため普段は使っていない活性炭を最大限投入。水草京都市が管理する琵琶湖疏水(そすい)にも入り込み、除去に追われた同市が、琵琶湖内での作業徹底を県に要請する事態になった。
◆刈り取り苦慮 
今年の大繁殖の理由について、県が推測するのは、梅雨時の雨量が例年の半分程度だったことだ。琵琶湖政策課は「日射量が多かった上、少雨で土砂が湖に流れ込まず、水が濁りにくかった。日光がよく差し込み、育ちやすい条件になったのでは」。8月に天候不順が続き、大雨や強風で湖岸に打ち寄せられやすい悪条件も重なったとみられる。
(読売新聞 9月22日(月)16時42分)

抜本的対策って、立てられないんですよねぇ・・・?