いつまで続く

イチロー「修行みたいなもの」 5戦ぶり先発出場で3度目マルチ安打
ヤンキース2‐4レッドソックス」(11日、ニューヨーク)
ヤンキースイチロー外野手(40)が、「7番・左翼」で5試合ぶりに先発出場。4打数2安打1得点だった。
打席に立つのは3試合ぶりだ。あってもおかしくない打席内での違和感。しかし、試合後のイチローはこの日の4打席を振り返り、平然と言った。
「ぜんぜん。きょうはなにもなかった。たぶん、ストライク、ボールの僕の判断は正しい」
自信をもって見送った球をことごとくストライクと判定された。それでも2つの快音を響かせた。いい打撃感覚を維持できている証拠だった。
技ありの一打は五回だ。2球連続で見送った145キロの外角球をストライクとコールされたあの外寄り低め、124キロのカーブを拾った。緩急のピッチングをものともせず、最後は右手一本で振り抜くようなスイング。相手投手のグラブをかすめた打球が転々とする間に一塁を駆け抜けた。
3点を追った七回は2死から右前打で出塁した。カウント2‐2から今度は内角へのカーブをライナーで弾き返した。後続の四球と右前打でホームも踏んだ。勝ち越しはならなかったが、退屈しのぎにウェーブを始めた地元ファンを興奮させた。
6日のブルージェイズ戦以来の先発出場。控えに回った4試合のうち3試合が途中出場だった。7日は2点リードの九回に守備固めで出場したが、8日は9点ビハインドの一方的な展開ながら九回の守備に就き、1打席に立った。その翌日は2点を追う九回裏の攻撃で代走としても出場した。
自分の役割は承知している。出番が読めない状況下で最大限の力を発揮するための工夫。イチローは「意識してるとしたら想像できないような状況に対応すること。それですね」と言った。
今まで考えたこともないシチュエーションを想定する。「修行みたいなものだと思っています」。冗談っぽく言ったイチローに悲壮感はなかった。
「4月の段階からギアが入っている状態にしていかないといけない」。これまで4月を“準備期間”として位置づけてきたイチローがそう話したのは今季初めて先発した3日のことだ。以来、先発出場4試合でマルチ安打3回。18打数8安打5得点、1盗塁、打率・444は有言実行の証しだ。
(デイリースポーツ 4月12日(土)14時42分)

ヤンキースは選手補強に動くより、監督変えたほうが勝てるんじゃないの?