所詮コンビニ弁当

「フォアグラ弁当」発売中止の背景は? アメリカでは生産禁止の州も
ファミリーマートは2014年1月24日、フォアグラを使った弁当の発売を中止すると発表しました。その理由として同社は、消費者からフォアグラの生産法は残酷で、そうした食材は使わないで欲しいと指摘があったためとしています。 同社に対しては20件ほどの意見が寄せられたとのことですが、数からするとそれほど多いようには思えません。しかし同社では、一部でも消費者に不快を与えるのは本意ではないとして販売中止を決定しました。
販売中止の決定に対しては賞賛する声が上がる一方、ホリエモンこと堀江貴文氏がツイッターで批判的なコメントを行い、賛同者が追随するなど意見は割れているようです。
動物愛護団体が活発な米国
フォアグラはガチョウや鴨の肝臓のことですが、この生産方法が残酷であることはかなり昔からよく知られています。肝臓は脂肪がたっぷりと乗った状態の方がおいしいですから、ガチョウには大量のエサが与えられます。しかし、普通の状態では、満腹になってしまうとそれ以上エサを食べません。このためフォアグラ用のガチョウの喉には鉄パイプが挿入され強制的にエサが送り込まれるようになっています。また一切運動しないようガチョウはせまい囲いの中に閉じ込められて飼育されます。
1日に3回、自身の体重分に近いエサを強制的に送り込まれたガチョウの肝臓は1カ月くらいすると健康な状態の10倍くらいに膨れあがります。この状態で肝臓を取り出したのがフォアグラになります。確かに飼育している現場は目を背けたくなるような状況なのですが、肉の味を最優先にするため主に撲殺(厳密には打撃で失神させ、その後失血死させる)という形で処理される牛が残酷でないのかといわれると微妙なところといえるでしょう。
フォアグラはフランス料理における重要な食材ですので、フォアグラの多くはフランスで生産されています。米国でのフォアグラ消費量はフランスに比べればはるかに少ないのですが、フランス料理には一定のニーズがあることから相応の数の生産業者が存在しています。
一方で米国は動物愛護団体などの活動も活発であることから、カリフォルニア州のようにフォアグラの生産・販売を禁止した州もあります。米国のレストランの中には、フォアグラを使わないことを宣言しているところも多いのですが、フランス産のフォアグラを輸入したり、禁止されていない州で生産したフォアグラを他州に出荷するなどの措置も行われおり、すべてがフォアグラに否定的ではないようです。
■日本ではフランス料理以外で消費拡大
日本では近年、居酒屋やファミリーレストランで関連メニューがぞくぞくと登場するなど、フランス料理とは別の分野でフォアグラの消費が拡大しています。ただこれらの商品はイメージ作りのために採算を考えずに提供しているケースも多いといわれています。ファミリーマートがすぐに発売中止を決断した背景にはこのあたりの事情も影響している可能性があります。フォアグラは、もともとは高価な珍味として使われていた食材です。低価格・大量供給というマス・マーケットに乗せるには、多少無理がある商品なのかもしれません。
(THE PAGE 1月28日(火)10時31分)

なきゃないで困る価格帯のものでないなら、販売中止は得策じゃないでしょうかね。