驚異の領域

楽天】マー、開幕19連勝!101年ぶりに世界一に並んだ
ソフトバンク6―11楽天(30日・ヤフオクドーム) 楽天・田中がソフトバンク戦に先発、7回3失点で開幕からの連勝を19、昨年からの自身の連勝を23に伸ばし、自身の持つプロ野球記録をともに更新した。開幕19連勝は1912年にルーブ・マーカード(ジャイアンツ)がマークしたメジャー記録に並んだ。次回登板で勝利すれば、08年の楽天・岩隈(現マリナーズ)以来の20勝投手が誕生する。
連勝記録のことも、自己タイの19勝目を挙げたことも、田中の頭から消えていた。「何も良くなかった。でも、勝つことがすべて。苦しみながらも(チームが)しっかりと勝ったことが大きい」。自分への不満は押し殺し、優勝マジックを25に減らした勝利だけを評価した。
「変な感じはした」と本来の出来ではなかった。3失点(自責点2)は5月14日のDeNA戦(横浜)以来、今季4度目のワーストタイ。5回まで二塁すら踏ませなかったが、6回2死一、二塁から柳田の二塁打で2点を失い、7回も二塁打2本で1失点。2回までに7得点の援護をもらっていた。星野監督は「点が入りすぎた。もう少し入らなければ、気合が入ったかも」と苦笑いした。
連勝を続ける影には、エースとしての厳しい姿もある。前回23日のロッテ戦(Kスタ)ではチーム5連敗を止め、自身の登板から2位ロッテとの直接対決3タテに成功したが、翌日の先発・辛島が、初回に満塁弾を浴びるなど5回4失点。今季初勝利した後輩左腕に「お前は勝ったけど、あの内容じゃ握手はせーへんからな」と突き放した。
チームは創設初の優勝が近づき、ピリピリムードが漂っている。球団は29日になって、田中を含めた全先発投手に対し、恒例となっていた登板前日の取材を禁止した。「戦略的な理由」と説明したが、無敵のエースは白星を重ねた。
次戦ではプロ野球では5年ぶりのシーズン20勝、稲尾和久西鉄)が持つプロ野球記録の1シーズン20連勝に挑む。さらに開幕連勝記録とともに、シーズンをまたぐ連勝も、1936〜37年のカール・ハッベルのメジャー記録24連勝に王手をかけた。「一つ一つの積み重ねで勝っていければ」。前人未到の領域へと歩み続ける。
◆101年ぶり 米大リーグの開幕連勝記録は1912年のルーブ・マーカード(ジャイアンツ)の19連勝。長身左腕でカーブ、フォークボールなどの変化球を武器に84日間でマーク。この期間中、1試合だけ救援勝利があり、それ以外はすべて先発での勝利だった。通算201勝し、71年に野球殿堂入りしている。なお、連続シーズンの連勝記録は、1936〜37年のカール・ハッベルジャイアンツ)の24連勝がある。
(スポーツ報知 8月31日(土)7時2分)

こうなれば、開幕から無敗記録を作っていただきたく。