10代前半の大人

フォロワー16万人の人気子役に学ぶネットとの上手なつきあい方
「できるだけ一言で」「堅い内容でも平仮名を多用し、やわらかく」。(ω)は「むふんマーク」と名づけたオリジナル。「堅めのつぶやきも雰囲気をマイルドにしてくれるんですん」
大人は子供の見本──。本当だろうか? むしろ先入観や固定観念を持たないやわらか頭の子供たちこそ大人の見本になるのでは? そこで21世紀世代の天才たちに発想法やコミュニケーション術を取材。すると……グッとくるピュアな言葉と使えるノウハウがズラリ。今こそ彼らに学ぶ時だ!
「実は何度も何度も書き直す。賢くみえるだけなんです(笑)」
「早泣き」の特技でバラエティ番組でも人気の子役・春名風花さん。ネットの世界では、はるかぜちゃん(@harukazechan)で知られるツイッター有名人だ。
例えば、一昨年の青少年育成条例問題では『都条例ぷんすか(ω)きれいなものや笑えるものだけみせて育てた子供が人にやさしい大人になるとは、ぼくは思いません(ω)』とロジカルに主張した。
非難めいたリツイートには『インターネットはひとりひとりが、小さな情報局(ω)じぶんのブースから、全世界に見られる番組を配信しているという、自覚を持ってください(ω)』と軽やかに諭す。
識者でも感情的な言葉をすべらし炎上しがちなツイッター。しかし彼女はゆるさを持ちつつ、実に冷静に、クレバーにつぶやくのだ。
「そんなことないんです。だって一度伝えたいことを書き出して、そのあとでいらない言葉を削って何度も書き直していますから。『賢く見える』だけですよ」
裏返せば推敲してまで伝わる言葉を紡いでいるわけだ。理由は16万を超えるフォロワーのためだ。
「はい。ぼくはフォロワーの方々を家族や親戚と思ってますから」
■親戚(フォロワー)の皆を悲しませたくない
Twitterは『iPhone』を使っている。自分で考案した「ついり三ヶ条」を自室に貼って、眺めながらつぶやく。
Twitterをしてから取材でも思考を言葉にしやすくなりました」
 上のような「ついり三ヶ条」を実践するのも「親戚」のためだ。
「一条で『時にはスルーしない』と決めたのは、批判を受け止めることが自分のためになるから。けど二条で『わかりあえない人とは3ついりまで』としたのは、悪口や中傷してくる人とのやりとりばかり見せるとフォロワーさんが楽しくないと思うからなんです。親戚の皆のためにつぶやきたいから」
三条で「読む時もやさしい気持ちで」と書いたのは、心の持ちようですべてが悪口に思えることがあるからだという。つまりネット上では気丈に見える彼女も、当然、悪意に傷ついているわけだ。それでも、なぜつぶやき続けるのか?
「小さい子でも安心してネットを使える。そんな世界にしたいんです。ぼくがその土台をつくりたい。そんな野望があるからです(笑)」
ネットの向こう側にいる大勢の笑顔と未来の子供たちまでも見据えてつぶやく。だから彼女のツイートは賢く映り、真っすぐな心が、透けて見えるのだろう。


春名風花さん
2001年神奈川県生まれ。0歳で子役に。映画『涙そうそう』、TV『悪夢ちゃん』などに出演。3歳でブログ、9歳でTwitterを始め人気に。著書に『はるかぜちゃんのしっぽ(ω)』
(@DIME 5月24日(金)16時13分)

逃げる時に使う「カサカサカサ」の擬音がゴキブリみたいでどうしても受け付けなくて、フォローはずしちゃいましたけどね(苦笑)