結局使いづらいのだよ

XPサポート終了の影響は? 「ウィンドウズ離れ」のリスクも
マイクロソフト(MS)のパソコン用基本ソフト(OS)「ウィンドウズXP」が来年4月9日にサポートを終了する。XPは使い勝手の良さから、日本国内企業の約4割、個人の約3割がいまだ利用を続けるバリバリの“現役”。OS切り替えによる、かつてない大規模な需要発生に日本マイクロソフト(MS)も社を挙げて奔走する。その一方、OSの切り替えは、スマートフォン(高機能携帯電話)やタブレット端末の急激な普及、他社製のOSの登場などで“ウィンドウズ離れ”を引き起こすリスクもはらむ。コンピューター市場の覇権をめぐる「XP」狂騒曲が始まった。
「XPから乗り換えるにはどのパソコンなら大丈夫か?」「XPのパソコンからデータを移し替えるにはどうしたらいいの?」−−。日本MSが設置したXPからの移行相談を受け付ける窓口には、中小企業の担当者や個人などから多くの電話が舞い込む。調査会社IDCジャパンによると、国内で使われるパソコンの約3分の1にXPが搭載され、日本MSは4月9日からの1年間を「移行支援強化期間」と位置づけ、特設サイトの開設のほか、最大15%を割り引くなど購入支援にさまざまな策を打つ。
「企業や団体、個人のパソコンをきっちり守るためにも、会社のほぼ全ての組織が支援に携わる」(日本MS・Windowsコマーシャルグループ)体制だ。サポート終了後もパソコンは使えるが、ウイルス感染や不正アクセスを受ける危険性が高まるため、新OS「ウィンドウズ8」などへの早期移行を促している。
日本国内の多くの会社や自宅で稼働するXPは、その浸透度が移行の一番のネックだ。2001年に発売されたXPは、インターネット接続などの基本性能の充実に加え、古いパソコンでも安定して素早く動作することなどが好まれ、その後ウィンドウズが「ビスタ」「7」「8」と代替わりしても更新せずに使い続ける人や企業が多かった。このため、サポート終了までの間、OSとそれに対応するパソコンへの切り替えのため、多くの需要が起きるとみる向きがある。
ただ、XPに対応した専用ソフトや社内システムを構築した企業も少なくなく、移行には多額のコストがのしかかる。また、教育現場でも東日本大震災で被災した自治体の一部では、校舎の耐震化に予算を回したことで授業用のパソコンとOS切り替えまで対応が及ばない例も出ている。
さらに、MSが買い替え需要を想定している最新OSの「8」は、タッチパネルに対応するパソコンの登場が遅れたこともあり出足の鈍さが指摘された。安価なパソコンに搭載された「7」を選ぶ企業や個人も多いという見方もあり、「8」一色の切り替えとはいかなそうだ。
そしてなにより見逃せないのが、コンピューター市場で起きている地殻変動だ。スマホタブレットなどパソコンに取って代わる新たな情報端末市場ではMSの影は薄い。米アップルのOS「iOS」や米グーグルの「アンドロイド」といった製品は企業や教育現場にも深く浸透。XPのサポート終了により、ウィンドウズを搭載したパソコンに別れを告げられる可能性があるのだ。
「パソコン離れ」に拍車が掛かる危機に、日本MSも手をこまねいているわけではない。「OSの移行と同時に職場のIT環境も最新にしていただく」(日本MS)。欧米の企業に比べ進んでいないとされるインターネット上で情報をやり取りするクラウドコンピューティングに対応した情報システムや端末への移行などを、強く提案する考えだ。
表計算ソフト「エクセル」など事務系ソフトに圧倒的な強みを維持するMSは、これまで日本市場で培ったパートナー企業360社と連携するなどし、一挙両得を狙う。「IT環境を考えた場合、使い勝手や安全性など、選択肢としてウィンドウズは意義あると確信している」(日本MS)と強気だ。ウィンドウズの“わが世の春”は今後も続くのか、王国の崩壊の序章になるのか−。かつてない勢力争いの結果が出るまで、わずか1年を切っている。
SankeiBiz 4月30日(火)8時15分)

うちは「7」ですが、一言でいえば、「重い」。
サクサク動かないんだもの。
XPがいまだに使われている理由は、わかる気がするなぁ。