男性受難の時代

「男性不況」で僕らの価値ダウン?
昨年来、「男性不況」という言葉が話題に。男性不況とは、男性向きの仕事が減り、女性向きの仕事が増えた結果、労働力を中心として“男性の価値”が相対的に低下した状況のこと。日本はしばらく前から“男性不況化”が徐々に進んできたようだが、どうしてそんな事態に陥ってしまったのか?
円高対策やコスト削減のために製造業が海外生産へとシフトし、男性を必要とする国内の職場―工場などが減ってしまったことが主要因です。そのせいで男性の雇用が減り、男性失業率が上がってしまいました。一方、高齢化にともない、病院や介護施設など医療・福祉系の求人が大幅に増えています。これらの現場の主戦力は女性のため、労働市場における女性の需要が高まったのです。」
そう語るのは、『男性不況「男の職場」崩壊が日本を変える』の著者・永濱利廣さん。過去には年間10兆円を超えることもあった公共事業関係費が、平成24年度は4兆円台で頭打ち。製造業だけでなく、建設業の雇用減少も指摘する。
「さらに、不況のあおりで非正規雇用、低所得の男性が増加した結果、結婚相手としての男性の地位も低下。すると未婚率が上昇し、少子化にも拍車がかかる。男性不況によって、社会システム全体にも弊害が出てしまっているんです。」
なかなか根の深い問題…。ここから抜け出す手はないものか。
「草食系と呼ばれる男性も増えてきていますし、“女性向き”とされてきた福祉系の仕事に男性も参入することがひとつの道でしょう。根本的な対策としては、やはり製造業や建設業の雇用を増やすことが不可欠です。そのためには、金融緩和などを通して、まずはデフレから脱却すること。円安になれば、海外に移転した工場が国内に戻ってくる可能性もありますから。」
男女平等も大切ですが、やっぱり男性の力も必要です。男性受難の時代、早く終わるといいですね。
※コラムの内容は、フリーマガジンR25およびweb R25から一部抜粋したものです
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(web R25 2月24日(日)7時15分)

なんかたまらんなあ、これ。