誰も知らなかった

史上最速7戦残し降格!敗戦の瞬間 誰も気づかず…札幌
◆J1第27節 川崎1―0札幌(29日・等々力陸上競技場) 首位の広島はホームで鳥栖と対戦した。得点ランクトップのFW佐藤寿人(30)が2得点を挙げ、今季20点目を奪い、4―1の勝利に貢献した。札幌は川崎に0―1で敗れ、史上最速でJ2降格が決まった。
敗戦を告げるホイッスルが鳴り響くと、札幌イレブンはサポーターに近づいていった。「残り全勝すれば、まだ(J1残留の)可能性がある。そこまでは応援する」。コールリーダーが訴えた。MF河合主将は「捨て試合は1試合もない」と答えた。数分後、事実誤認に気づいたスタッフが観客席に駆けつけ、降格決定を伝えた。「負けたら降格することは知らなかった」。会見では、石崎信弘監督(54)はぼう然としていた。
試合終了30分後、事実を知ったサポーターは、アウェー会場にもかかわらず居座った。矢萩竹美社長(62)、三上大勝強化部長(41)を呼び出し、「(チームを)変えられるなら続けてくれ。やる自信がないなら辞めてくれ」と訴えた。両者は意見交換の場をつくること、クラブ声明を出すことを約束し、その場を収めた。
試合は前半から川崎ペースで、札幌は自陣内で守備を続けた。後半35分。決勝のシュートがGK高原の指先に当たりネットを揺らした。昇格から1年でのJ2逆戻りはチーム3度目。降格は京都と並ぶJワーストで4度目。9月中の降格決定はJ初で、7戦を残しての終戦は07年横浜C、08年札幌を上回るJ最速だ。
昨オフ、昇格に貢献したDF山下がC大阪へ移籍。堅守の要が消え、センターバック候補5人に入団を断られるなど補強は出遅れた。今季試合開始15分までの失点はJ1最悪の10。27試合のうち21試合で先制を許した。故障者も続出。開幕戦のスタメンは4試合しか続かなかった。
J通算482試合を指揮した石崎監督でさえ「ここまで勝てないとは」とお手上げ。今季で契約満了の指揮官について、三上強化部長は「一般的にはそういう流れになる」と退任を示唆した。
◆札幌の降格 札幌は川崎に敗れて勝ち点10のまま。残り7試合で全勝しても勝ち点は31だ。残留圏内は上位15チーム。29日現在、15位・大宮が31点、17位・新潟が29点。両チームは第29節(10月20日)で対戦。試合結果にかかわらず、15位のチームは勝ち点32以上となる。そのため札幌の16位以下が確定した。
(スポーツ報知 - 9月30日(日)8時3分)

チームの運営もだめ、選手もだめ。
でもサポーターも勘違いしていたんだから、あなたたちも甘かったんじゃないの?