売りたいものが何なのか

売り場でもクールビズ?! 近鉄百貨店が異例のノーネクタイ接客
節電対策として関心が高いクールビズ(夏場の軽装運動)だが、その商戦の舞台となる百貨店でもかつてない動きが出てきた。近鉄百貨店(大阪市阿倍野区)は6月1日から男性従業員らがネクタイを外す取り組みを開始する。品格を重んじる百貨店では異例の取り組みだけに業界では評価もさまざま。1本のネクタイへの対応に各百貨店の“社風”がうかがえる。
政府が今夏の節電目標を15%削減で決定したのを受け、日本百貨店協会は5月13日、食料品や化粧品の売り場など衛生面に配慮を求められる場所を除き、店内の冷房温度を2度を目安に上げる目標を示した。
これを受け、近鉄百貨店では店内の空調温度を見直すとともに、男性従業員のネクタイを外すことを決めた。高級ブランドを販売するテナントでも導入する徹底振りに社内では異論も出たが、「お客さまからすれば区別はつかない」として決定した。
同百貨店幹部は「正装といえばネクタイ。百貨店として外してもいいのか、と懸念の声もあった」としつつも、「お客さまの意識も変わっている。クールビズといいながら、売る方が暑い服装では意味がない」と新たな取り組みに意欲を燃やす。大丸松坂屋百貨店でも同様の取り組みを5月16日から開始している。
一方、高島屋クールビズの売り場以外の男性従業員はネクタイを着用する“一部同調”だ。高島屋広報は「管理部門はノーネクタイだが、商品を売る現場は別。ネクタイを必要とするお客さまへのファッション提案の意味もある」と合理性も感じさせる狙いを語る。
高島屋は、節電に積極的だが、空調温度の見直しには慎重だ。東京電力管内の店舗にLED(発光ダイオード)照明を積極的に導入し、事務機器の設置を見直すことなどで20%節電を目指す一方で、空調温度については現状維持の方針を示す。「お客さまの快適な買い物環境の維持や従業員の健康のためにも、温度を上げることは難しい」(高島屋広報)としている。
対極なのは阪急阪神百貨店。管理部門ではノーネクタイを認めるものの、売り場では長袖シャツにネクタイ着用という通常スタイルを継続する。両百貨店を傘下に持つエイチ・ツー・オー(H2O)リテイリング広報は「百貨店にはおもてなしが求められる。ドレスコードは重要」と百貨店のプライドをうかがわせた。
産経新聞 - 5月29日(日)9時3分)

どっちも正論ではあると思うのだが。
ただでさえ蒸し暑い日本が、そこまでネクタイにこだわる必要があるかどうか。
ファッションを提案するなら、粋に見えるクールビズを提案してくるのが、百貨店業界の粋ってもんじゃないのかい?と、個人的には思うのだが。