珍しく政府に一票

セ3・25強行開幕!選手会を押し切った
プロ野球のセ、パ分離開幕が決定した。加藤良三コミッショナーと12球団の代表者は17日、都内の日本野球機構で会見し、セ・リーグは予定通り3月25日に、パ・リーグ東日本大震災の被害状況がなお拡大していることや被災球団である楽天が本拠地Kスタ宮城で試合開催ができないことなどを考慮して4月12日に開幕を延期することを発表した。被災者支援のために全試合をチャリティー試合とすることも併せて発表された。
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大規模停電の恐れがあるとして政府から節電への協力が求められた、その日に、皮肉にもセ・リーグの3・25通常開幕が決まった。
セ・リーグ6球団は、観客、選手の安全確保を最優先し、3月25日の開幕に向けて準備を整えていきます」。リーグ理事長のヤクルト・新純生常務取締役は「被災地の皆様、ファンの皆様へ」と題された書面を読み上げた。
戦後最悪の被害をもたらしている東日本大震災から6日目。50万人もの人が避難生活を余儀なくされ、今なお被害状況は拡大している。原発事故の放射能漏れや電力供給問題など、国民生活に不安が生じている現状での通常開幕は“強行”との印象を拭えない。しかし、リーグの代表者たちは「強行ではない」と口をそろえ、不測の事態が起こった場合は、試合を「中止」として安全を最優先することを強調した。
パ・リーグが一足先に開幕延期を決めたのとは対照的に、通常開幕を選んだセ・リーグ。その意義について巨人の清武代表は「野球人がやれるのは野球しかない。野球を通して利益を上げて、社会に還元し、被災地に届けることも可能。自粛するより行動することを選びます」と話した。
被災球団が所属するパ・リーグとは事情が異なり、球場などに被害のないセ・リーグは試合開催は可能な状況にある。しかし、セ、パが共同歩調を取り、一体感を持てなかったのは寂しい決定と言わざるを得ない。プロ野球選手会からは、15日に続き、この日のセ・リーグ理事会前にも、再度「開幕延期」の要望が寄せられていたが、リーグとしての方針が変わることはなかった。
 開幕は決まったが、様々な問題は残される。計画停電が実施され、一般家庭が不自由を強いられている一方で、膨大な電力を消費するナイターを開催することへの抵抗は少なくない。ナイター時間の繰り上げを行う球団もあるが、説得力には欠ける。電力問題に関連して首都圏では電車の本数が減るなど観客の足も確保されていない。
この日は政府が危機を訴えたように、大規模停電の可能性があったが「今日のような日だったら、試合は中止」と新理事長。中止試合は、雨天中止と同じ扱いとして予備日に組み込まれるというが、そんな日常の中で開幕を急ぐ必要がどこまであったのか。“見切り発車”と言われても仕方はない。
(デイリースポーツ - 3月18日(金)9時32分)

セは3・29開幕に延期 延長戦はなし
文部科学省からナイター開催を自粛するよう要請を受けたプロ野球セ・リーグは19日、東京都内で臨時理事会を開き、3月29日に開幕を延期することを決めた。25日に公式戦開幕を予定していたが、1カード遅れて開幕することになった。
開幕後4月3日までは東京電力東北電力管内でナイターを取りやめる。4月5日からの同管内のナイターは照明を減灯して行うことも決めた。また、節電策の一環として、今季のレギュラーシーズンは延長戦を行わず9回で打ち切りとする。同管内の夏場の試合は可能な限りデーゲームとすることも検討する。
(デイリースポーツ - 3月19日(土)21時6分)

星野仙一氏は文部科学省に何か言ったようだが、今回に関してはセ・リーグの分が悪い。
なぜここまで批判を浴びたかといえば、電力のこともそうだが、企業エゴ丸出しにしたことが原因じゃないのか。
野球も興行とはいえ、やって許される時期とそうでない時期はある。
バカじゃないのか。