梅がいい!

梅成分に抗インフル作用 感染・蔓延予防に効果、“新薬”期待
梅果汁製造最大手の中野BC(和歌山県海南市)と中部大学生命健康科学部の鈴木康夫教授は、梅エキスの有効成分「ムメフラール」に、インフルエンザウイルスの人体の細胞への感染と、細胞内で増殖したウイルスの他人への感染の両方を阻害する優れた抗ウイルス作用があることを発見した。感染予防と、パンデミック(世界的大流行)につながる蔓延(まんえん)予防のそれぞれに作用する天然成分の発見は世界でも初めて。インフルエンザの大流行を食い止める新薬開発に有効な成分として注目されそうだ。
鈴木教授は、梅エキスにA型インフルエンザの感染予防効果があることを平成20年に立証している。今回は中野BCと共同で、梅エキスの5つの成分を分解して精製したうえでそれぞれの機能を分析。インフルエンザウイルスの吸着(感染)と放出(蔓延)の機能を担うそれぞれのタンパク質「ヘマグルチニン」と「ノイラミニダーゼ」に対してムメフラールが阻害効果を発揮することが分かった。
鈴木教授らは研究過程のなかで、新型インフルエンザが世界的に流行した21年9〜11月にモニター実験を実施。梅エキスを凝縮した中野BCの粒状製品「梅真珠」を同社の社員や関係者に、食後3回3粒ずつ摂取させた結果、有効サンプル166人のうち新型インフルエンザにかかった人は1人(軽症)、家族に新型インフルエンザ患者がいた場合にかかった人はゼロだった。海南市では学校閉鎖が相次ぎ、関連会社にも患者が増加していた時期だけに、研究の有効性を示すエピソードとなった。
タミフル」や「リレンザ」など化学合成物によるインフルエンザ治療薬は蔓延予防には効果があるものの、感染予防の効果は立証されていない。梅エキスそのものでは現在の治療薬の効果には及ばず、ムメフラールの成分を治療薬に応用するためには効果を数千倍高める必要がある。
鈴木教授は「ムメフラールですぐに治療薬ができるわけではないが、インフルエンザの新薬候補となるリード化合物(医薬品開発を導きだす化合物)になる可能性を示した」と成果を説明する。
農林水産省食品総合研究所の菊地佑二上席研究官らが平成11年に発見した成分で、梅の学名「mume(ムメ)」から命名。生梅に含まれる糖質の一種とクエン酸が結合した化合物で、血液サラサラ効果などの研究成果も発表されている。青梅の果汁を煮詰める梅エキスの製造過程で生成するが、生梅や梅干しには含まれていない。
産経新聞 - 2月21日(月)7時58分)

元々梅はリスペクトしてましたけど、やっぱすげえっす。