客も戻りつつあるようだし

<大相撲初場所春場所“開花”に期待 貴が2関脇べたほめ
若き両関脇の奮起に、貴乃花審判部長(元横綱)が随分、気前が良かった。「2人とも春場所で前半から怒とうの勢いで、優勝か準優勝すれば、大関昇進も話題に出るでしょう」。個人的見解とした上の言葉ではあるが、稀勢の里琴奨菊には励みになる。
楽日で自身初の2場所連続2けた勝利を決めたのは24歳の稀勢の里。桟敷まで鈍い音を届ける頭からのぶちかましと、左からの強烈なおっつけだけで、大関日馬富士に「あきらめちゃった」と言わせた。横綱戦でも証明したが、おっつけの威力が増しており、魁皇に軽くはたかれたようなもろさを無くせば、自ら言うように「10番じゃなく、まだまだ行ける」。
26歳の琴奨菊豪栄道の肩すかしに敗れ、笑顔で締めくくれなかったものの、幕内で自身最多となる11勝。場所前から20キロの石を担いでのすり足を重ねたかいもあり、がぶり寄る際も「腰が割れていたから、突き落としを食うことも減った」と、師匠の佐渡ケ嶽親方(元関脇・琴ノ若)も評価する。
大関昇進の目安は、直近3場所を三役で計33勝以上。昨年九州場所で平幕だった2人の春場所での昇進の可能性に、放駒理事長(元大関・魁傑)は「難しいかもしれない」と懐疑的だが、「若い力が出てきたんじゃないの」と注目はしている。
2関脇が2けた勝利を挙げるのは、02年名古屋場所朝青龍若の里以来8年半ぶり。裏返せば、大関陣が頼りないのだが、それはさておき、久々に芽吹きを感じさせる新春の土俵になった。
毎日新聞 - 1月23日(日)20時45分)

そら、機嫌もいいよね(笑)