さりげなく主役

真央復活2位!世界切符獲った/フィギュア
全日本選手権最終日(26日、長野ビッグハット)真央、復活の表彰台!! 女子フリーを行い、前日のショートプログラム(SP)で首位に立った浅田真央(20)=中京大=が127・47点を出し、合計193・69点で2位となった。SPで成功させた“伝家の宝刀”トリプルアクセル(3回転半ジャンプ)を予告通りフリーにも組み込み、回転不足の判定ながら着氷に成功。大会5連覇は逃したが、復調を印象づけ、来年3月に東京で行われる世界選手権の代表に選出された。
演技を終えると、晴れやかな笑顔を浮かべて、うん、うん、うん、と3度うなずいた。目にはうっすらと涙も浮かぶ。真央が復活の舞台で表彰台をつかんだ。
「SPもフリーも、今できることは全部できた。またひとつ、大きな山を乗り越えられたかな、と思います」
前日のSPで今季初めて成功させた3回転半。「フリーでも予定している」と話していた通り、この日も果敢に挑んだ。冒頭、長めの助走から一気にジャンプ。回転不足の判定は受けたが、固唾をのんで見守る観衆の前で着氷に成功した。流れに乗り、3回転フリップ−2回転ループを2度成功。苦手の3回転ルッツも無事に下り、今季初めて1度も転ぶことなく演技を終えた。厳しい表情で見守っていた佐藤信夫コーチ(68)は大きく手をたたき、戻ってきた真央を抱きしめた。
この日のために、厳しい練習を積んできた。進出を逃した今月中旬のグランプリ(GP)ファイナル(北京)は、テレビで観戦。日本女子は3人が出場し、村上佳菜子(16)=愛知・中京大中京高=が銅メダルを獲得するのを見守った。
「試合に出ること、スケートを滑ることが大好き」という真央は、出られない悔しさをエネルギーに換えた。5位に終わった11月のフランス杯からの1カ月間は、1日4時間、必死の練習で自分を追い込んだ。
ジャンプのタイミングや飛び出しの角度、GPシリーズで最低のレベル1の判定を受けたスピンの改善−。演技の要素はすべて見直した。「やることは全部やってきた」という真央は自信を取り戻し、惨敗したGPシリーズで見せた恐る恐るジャンプを跳ぶ姿は消えていた。佐藤コーチは「(復調まで)あと1カ月はかかると思っていた。本人の精神的な強さでしょう」と目を細めた。
「こっち(長野)に来てからすごくよくなって、いい流れがあった。昨日は『やった!』という感じだったけど、今日はホッとした感じ」。真央スマイルが久々に輝きを放つ。大会5連覇は逃したが、自ら「一発勝負に強い」という真央が、文句なしで世界選手権の代表の座をつかんだ。
来年3月に東京で行われる大舞台で連覇を果たせば、2014年ソチ五輪に向け、完全復活を全世界に向け告げられる。「これで気を抜かずに、全日本よりいい演技をしたい」。日本が誇る世界女王は、高らかに宣言した。
サンケイスポーツ - 12月27日(月)7時51分)

「どこがだめなのか」がはっきりしていたので、復活してくるのは時間の問題だろうとは思っていましたが、予想よりちょっとだけ早かったかな。
連覇は逃したが、おめでとうございます。