ヒロシマオリンピック

ヒロシマ五輪 市が基本計画案公表 総事業費を大幅圧縮
広島市は27日、招致を検討している2020年夏季五輪ヒロシマ五輪)の基本計画案を明らかにした。総事業費は4491億円で、28競技37会場のうち17会場を仮設とするなどして経費を大幅圧縮。「平和五輪」の理念に賛同する国内外からの寄付なども見込み、市の財政負担額を52億円に抑制する。会期は「原爆の日」に配慮し、8月7日からの17日間。28日の市議会全員協議会で、秋葉忠利市長が正式に公表する。
秋葉市長は今年8月6日の平和宣言などで、五輪招致への意欲を繰り返し述べているが、同市は招致検討委員会を開催して、年内に立候補するかどうかの結論を出す予定。20年五輪には、16年の招致に失敗した東京都も立候補を検討しており、日本オリンピック委員会(JOC)は11年夏までに国内候補地を絞り込む。
基本計画案によると、事業費の内訳は、運営経費4329億円▽招致経費25億円▽関連経費137億円。16年五輪招致を目指した東京、福岡は総事業費が7000億円台だった。収入は、放映権料729億円▽チケット528億円▽企業協賛金1182億円−−などのほか、国内外からの寄付金や助成金など982億円を見込む。赤字が出た場合は「国からの全面支援を確保する」と明記した。
会期は8月7〜23日。原爆の日の8月6日は、平和記念式典に国内外から大勢が参列することを考慮して、開幕を翌日とした。
メーンスタジアムは94年アジア大会の主会場だった広島ビッグアーチ広島市安佐南区)に特設スタンドを設置して、収容規模を現行の5万人から7万人に拡張し、周辺の「丘陵ゾーン」で陸上などを行う。マラソンコースの発着点とする平和記念公園など市街地を「平和記念ゾーン」とし、臨海部の「湾岸ゾーン」では自転車競技などを行う。
県外ではサッカーの予選会場として長崎市大阪市、福岡市など6会場を明記した。
選手村はメーンスタジアムの北約5キロに設け、解体が容易で可搬性のある仮設ユニット1万7000人分を設置する。報道関係者向けのメディアセンターは、メーンスタジアム東の近接地に整備。大会関係者向けの宿泊施設は、広島市と周辺で4万室を確保する。


【ことば】ヒロシマ五輪
秋葉忠利広島市長と田上富久・長崎市長は09年10月、20年夏季五輪の両市共催検討を表明し、招致検討委員会を発足させた。20年は、世界約4000都市が加盟する平和市長会議が核兵器廃絶の実現をめざしている年。しかし、日本オリンピック委員会(JOC)が09年12月、五輪憲章に基づき「共催は不可能」と通告。今年1月に長崎市は共催を断念し、広島市は単独での招致検討を決めた。広島市議会は今年3月、財政負担などを理由に、10年度当初予算案から五輪関連予算を削除。秋葉市長は再議権(拒否権)を行使、予算案が可決された。
毎日新聞 - 9月27日(月)21時36分)

画に描いたもちっぽいところが気になる・・・。