次は、プロ野球で。

興南・島袋、最後の直球に込めたエースの思い
甲子園のスタンドをウエーブが1周した。グラウンドで優勝インタビューに答えながら、それを眺めていた興南のエースは、自分はとてつもなく大きいことをやってのけたのだと改めて感じた。史上6校目の春夏連覇を成し遂げ、沖縄県勢に初の深紅の優勝旗をもたらした島袋。はにかみながら「沖縄の高校野球の歴史を変えることができてうれしい」と話した。
準決勝までの5試合で3度の2けた奪三振を誇ったサウスポーが、決勝では三振を望まなかった。一回、東海大相模の一番渡辺に直球を中前にはじき返された。「ストレートが走っていなかった」と捕手の山川。バッテリーは変化球でゴロを打たせる組み立てに変えた。1死一、二塁のピンチを迎えた後、4番大城卓を落ちる球で併殺打にしとめた。
センバツを制した後、看板の直球が不調のときに使おうと会得した新しい球種。相手を次々と打ち取ることでリズムに乗った味方打線が爆発したのは四回。その後は一方的な展開だった。
島袋には、我喜屋監督からもらった大切な言葉がある。「一生懸命やったといえるのは結果が出てから。結果が出ないのは一生懸命じゃないから」。夏も勝つためにはどうしたらいいか。過去5度しかない偉業への道のりにマニュアルがあるわけではない。新球のマスターのほか、スタミナづくりの投げ込み、走り込み。島袋はひたすら自分を追い込み続けた。見守った我喜屋監督は「本当にたくましくなった」とエースの成長に連覇を確信したという。
島袋はこの試合で最後の打者だけは直球で攻め、4個目の三振を奪った。沖縄の悲願、連覇の夢。すべての重圧をはね返したエースだけに許されたわがままだった。
産経新聞 - 8月21日19時52分)

沖縄パワーすげえ!
おめでとうございます。