演芸ちゃうよ園芸だよ

白く可憐、女子高生が開発「ササユリ」新品種 研究10年かけ
山などに自生し人工的な栽培が難しいササユリの新品種を、大阪府池田市の府立園芸高校バイオサイエンス科の女子生徒が開発し、来年の品種登録を目指している。新品種は白っぽい花をつけるとみられ、植木鉢に飾れる小型の株になるという。「清浄、上品」との花言葉どおり、女子高校生らしい可憐(かれん)な“園芸高ブランド”の確立を目指す。
日本を代表するユリのササユリは、学名もそのまま「日本のユリ」。野生種は日本固有とされ、新潟県静岡県を南北に結ぶラインから宮崎県の間の山に自生している。
山が管理されている間はよく繁殖したが、近年、林業が廃れ里山が荒れ始めるのと歩調を合わせるように、自生地が徐々に減っているという。エサの減少でイノシシが球根を掘って食べてしまうケースも増加。宮崎県や徳島県は、自生株や球根を許可なしに取ることを禁じる条例を制定しているほどだ。
園芸高校は10年ほど前にササユリの園芸品種を作る研究を開始。初めて原種同士をかけ合わせるなどしたが、近くの山から掘ってきた球根は1年限りで芽を出さなくなった。試行錯誤の末、球根を試験管に入れ、いったん無菌状態にすると繁殖することを突き止めた。土も園芸用ではなく盆栽用の方が適していることが分かったという。
研究は生徒が卒業しても代々受け継がれ、現在のバイオサイエンス科バイオ研究部はDNA解析などを重ね、花の見た目と繁殖力に優れた球根を選抜する段階にこぎつけた。新品種の特徴は、白っぽい花の色と植木鉢で飾れる株のコンパクトさ。部長の3年、吉岡成実さんは「来年には開花すると思う」と期待する。
開花すれば種苗法に基づく品種登録をする予定。農水省によると、登録が維持され権利が保護されているユリは現在79品種。登録が認められれば、初の“園芸高ブランド”のササユリが誕生する。
同部顧問の西村秀洋教諭は「栽培技術だけでは産業ベースに乗せるのは難しい。知的財産や特許といった面も学び取ってほしい」と話している。
産経新聞 - 6月22日14時13分)

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