なんとも、なんとも

太宰治「斜陽」の舞台、小田原の別荘全焼
26日午前4時過ぎ、神奈川県小田原市曽我谷津の別荘「雄山荘」から出火、木造2階約140平方メートルを全焼した。
けが人はなかった。別荘は、太宰治の小説「斜陽」の舞台として知られる。小田原署は不審火の疑いもあるとみて、出火原因を調べている。
同署などによると、近くを通りかかった男性(49)が「オレンジ色の炎が上がっている」と119番した。建物は、付近の農業男性(63)の所有で、10年ほど前から空き家だったという。約2時間15分後にようやく鎮火した。
小田原市などによると、雄山荘は、和風を基調としながら西洋風や中国風の形態を取り入れた独特の建物で、1928年(昭和3年)に地元出身の実業家の別荘として建築された。47年2月に太宰が数日間滞在した。
空き家となった後は、太宰のファンらが約4000人の署名を集めて市に保存を要請。市が所有者と交渉したが、合意に至らず、老朽化が進んでいた。
太宰の娘で作家の太田治子さん(62)は「9月に雄山荘を舞台にした父母の作品を出版したばかり。生まれてから3歳まで母と過ごした家で記憶は薄いが、何ともさみしく思う」と話した。
(読売新聞 - 12月26日10時16分)

文化的価値は高いと思うが、建築物である限りどこかでは起こりうる可能性は常にあったわけだから・・・