暗雲たなびく日本代表

オシム監督お手上げ 大学生相手に120分でFW1点
◆練習試合(30分ハーフ×2本) ▽1試合目・日本1−0流経大 ▽2試合目・日本1−0流経大(16日)


日本代表候補は16日、千葉県内で流通経済大と練習試合(30分ハーフ×2試合)を行い、短期合宿を打ち上げた。イビチャ・オシム監督(66)は両試合で3トップを起用したが、選手は疲労のせいかミスを多発し機能せず。FW巻誠一郎(26)=千葉=らは決定的チャンスを外しまくり、主力5人がいない流経大相手に、2試合でわずか2得点にとどまった。
 オシム監督が送り出した3トップは、2試合とも大学生を圧倒するパワーはなかった。2試合目の後半17分。右サイドのFW杉本からのクロスを、中央でMF藤本が左へ流す。巻は完全にフリーになりながら、トラップしてDF2人を引き寄せ、右足のシュートはDFに阻まれた。結局、U−20代表のGK林ら、主力5人を欠いた相手に、2試合目は阿部が放ったミドルシュートの1点だけだった。
課題の決定力不足は相変わらずだ。巻はテレビ局の取材に「ゴールという課題が残った。正確性、積極性、メンタル、技術的な部分を含めて」と反省コメント。1試合目もFW播戸やFW矢野のシュートは、枠をなかなかとらえない。「チャンスを決められないということは長い間、問題になっている。世界中どこでもそうです」と戦術論にたけていると言われる指揮官にも、これだけは解決法がないようだ。
3トップも機能しなかった。中央に入った巻や矢野にミスが多く、ボールが収まらない。「(3トップの)両サイドはワイドに」(佐藤)とのオシム監督からの指示で、サイドで数的優位を作って攻撃を仕掛けた。今合宿でも主なテーマとしていたことが「できた時間があった」(中村)。だが、両サイドが開きすぎて、チャンスが作れない。「流動的に」と2試合目の選手が話し合いを持ち、3人の距離を縮めた後半は、FW同士のワンツーなどでチャンスを作った。
疲れはあった。浦和や川崎はACLを戦ったため、4月21日から中2〜3日の7連戦となった。だが、7月9日初戦のアジア杯中は、気温が高い中、移動を含めた連戦となる。「疲れはあるが、その中でいいパフォーマンスをもう少しやらないといけない」と鈴木。「3トップをどういう形で持っていくか…。スペースの使い方が難しかった」と振り返る佐藤。選手がやりやすい形は何か。それが見えない中、オシム・ジャパンに最初の大会が迫る。
(スポーツ報知 - 5月17日8時1分)

弱くなったよね、日本代表。
育ってねーもん。