「完パケ」は必要か?・・・ap bank fes '06

mixiの中で、出てきた話題を外に持ってくるのはどうかと思ったが、誰もが中にいるわけじゃないだろうから、外で書いてみようと思う。
何かといえば、3日間のライブを完全DVD化してほしい、というもの。
僕個人は、現場で見ているならともかく、実質4時間×3日分の映像をだらだら見てるだけで途中で間延びしない?という疑問を持っていて、完全収録には「?」の立場をとっている。
(但し、単独アーティストによるライブとなると、当然流れというものもあるので、完全収録には肯定的なのだが・・)


実質的な話をすれば、まず出るわけがない。
そんな高価なコレクターズアイテムのようなものを、発売もとのトイズファクトリーがOKするとも思えないし、単価が高ければ「売って融資のための資金にする」大前提が崩れかねない。


また、出す意味もそんなにない。
なぜかといえば、どうやったって現場でのホントの空気感までも再現できるような映像作品なんて作れっこないからだ。


にもかかわらず、あえて「反対」と言い切っているかといえば。
フェスの楽しみ方は、ゆるーく出たり入ったりする・無理しないところがいいのであって、でなければ現在全国各地で開催されている「夏フェス」の長時間設定が根底から覆されてしまうからだ。
完全収録を望むということは、現場にいた人は「すべての曲が聴きたい・みたい」ってことの心理的裏づけにはなると思う。
(いなかった人にとっては、見たいだろうし、わからないでもないんだけど・・・・)


現場で担架で運ばれるシーンを、たまたま何度も目撃してしまったのは、炎天下にもかかわらず「無理してしまう」からで、それはつまり、やっぱりずっと見ていたいのだと思う。
ミスチルはともかく、「Bank Bandの櫻井さん」は、3日間ほぼ出ずっぱりだから。


それを思うと、別にap bank fesでなくても、エコとは何の関係もない、それこそ「烏龍舎フェスティバル」でもよかったんかい!!ってツッコミを入れたくなってしまうのだ。
いや、自分が悔しいと感じたのは、結局それでも同じなんじゃないのか?ってこと。


もうひとつ。
現実に担架が行ったり来たりのシーンは、多分すぐオーガナイザーの2人に報告がいったわけではないと思う。
それにもかかわらず、なんとなく微妙な顔つきをしていたのは、空気感として伝わってしまう。
そんなものを収録するんかいな?ってことを自分としては書いたつもりでいた。


数人、「倒れることは個人の問題」と返してきた。
そりゃ心情的にはそうかもしれないが、前の日に酷暑を記録していることをちゃんと情報として知っていれば、防げたことはいくらでもある。
確かに、藤巻君は「迷わず休んでくれ!」とメッセージを投げたが、その後の出演者のスタンスが・・・


それに、個人の落ち度ではあるかもしれないが、熱射病は死に至ることだってある。
そうなれば、どれほど主催者に落ち度がなくても、14時からという時間設定は必ずつつかれるだろうし、絶対に中止の方向に追い込まれるに決まっている。


だから、「『最大公約数』は必要だ」とも書いたのだ。
少なくともやるほうと来るほうの、最低限の共通理解は必要だ、ということ。
15日と17日の、決定的な違いはそこだ。
そんなのはエコ意識以前の問題。
「夏フェス」の楽しみ方を、あまりにも知らなさすぎるような気がした。


そこまで考えて「個人の問題」と言い切れるか?
答えは、絶対にNOだ。
イベント主催者は、終わるまで生きた心地がしない。
それは、自分自身が、たかだか30万円の予算もないイベントの仕切りを2年ほど任されて、本当に嫌というほど感じていることでもある。
塞いでも塞いでも、どこかに穴があるんじゃないか?
終わるまで、本当にそう思う。
紙ものの注意書きなんて、読みはしないんだって!



やっぱり、来年は・・・
櫻井君、出ないでよ。
出なかったら、何のためらいもなく行くから。