「もう行かなくていいんだよな・・・」

1年前の3月末、そう思ったことも嘘じゃない。
ニコンのような軽快な音を立てるわけでもない、ミノルタのつぶれたシャッター音が、自分の身を蝕むような音を立てる。

気持ちを込めるということは、そういう行為でもある。
本当に切れ掛かった糸がつながってしまうのだとしたら、今度こそ奈落の底に堕ちてしまうのかもしれない。

それは、自分が望むこととは、違う気がする。